黒亭(こくてい)

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更新日:
 2015年4月20日



◎黒亭(こくてい)(2020年4月20日)
 「黒亭(こくてい)」は、有限会社黒亭(本社:熊本県熊本市、平林京子社長)が運営している熊本ラーメンのお店です。1957年(昭和32年)に熊本市二本木2丁目で平林武良、絹子夫妻によって創業されたお店です。
 平林武良さんは駆け出しの画家をしていたそうですが、熊本市内の広町にあった「こむらさき」という熊本ラーメンのお店に通っていたそうです。ある日、絵では食べていけないと思いつめ、「こむらさき」の店主の山中安敏さんに「副業として、ラーメン屋をやりたい」と懇願したそうです。山中さんは、画家の海老原喜之助氏の絵のファンであったため、若い平林夫妻の生活を考えて、ラーメン店を開くことを勧めてくれ、ラーメンの作り方を指導してくれたそうです。
 そして平林武良さんは二本木町に「黒亭」を開業したそうです。この時、武良さんが好きな色である「黒」にちなんで店名を「黒亭」としたそうです。当時は、まだラーメンが一般的ではなかったため、客寄せのために店にテレビを置いたそうです。また、開店したばかりの「黒亭」に「こむらさき」からラーメン職人を派遣し、手伝ってくれたそうです。
 夫妻で始めたラーメン店だったのですが、武良さんが絵に没頭して、なかなか店にいなかったので、ほとんど絹子さんが切り盛りしていたそうです。そんな状況で、娘のあん里さんは小学生の頃から、お店を手伝っていたそうです。あん里さんは、小学校6年の時には御飯を作ったり、妹の子守りをしたりと、大活躍だったそうです。
 その後、順調にお客さんが増えていったそうですが、1970年(昭和45年)に武良さんは絵の勉強のためにパリへ旅立つことになったそうです。そして、パリに行く前に「大好きな天草の海を見たい」と出かけ、海に潜ったままアクアラング(スキューバダイビング)中の事故で帰らぬ人となったそうです。
 残された絹子さんは「娘を大学まで出してやりたい」、という一身で店主となって、店を続けたそうです。1971年(昭和46年)には、熊本市二本木1-2-29に移転しました。1992年(平成4年)には有限会社黒亭を設立し、会社組織にしました。
 その後、2004年、76歳まで絹子さんは厨房に立っていたそうですが、病に倒れ、入院したそうです。大事には至らなかったものの、跡継ぎについて考えるようになったそうです。この時、絹子さんの孫の京子さん、奈都美さん姉妹が立ち上がりました。当時、姉の京子さんは熊本で製薬会社に勤務しており、妹の奈都美さんは福岡市内のブライダルサロンで仕事をしていたそうですが、2人ならやれると考え、京子さんは2005年に会社を辞め、お店に入ったそうです。
 2006年6月1日には、前の店舗の真向かいに新しい店舗(現在地、二本木2-1-23)を新築し、移転しました。ただ、常連のお客様さん多いので「こんな店だったんだな」と思い出してもらうために、スープ釜、テーブル、イスは前の店のものをそのまま使っているそうです。また、祖父である平林武良さんが独立展で入選(1947年(昭和22年))した絵画も飾っているそうです。
 2008年(平成20年)には平林京子さんが代表取締役に就任し、正式に3代目になりました。妹の楠田奈都美さんも取締役をされているようです。現在では本店(熊本市西区二本木2丁目)の他に下通店、桜町熊本城前店、ゆめタウン光の森店の4店舗を熊本市内に展開しています。
 黒亭のとんこつスープは特殊な巨大釜で豚頭骨を大量に炊き上げており、脂身が少なく、後味がスッキリしています。スープの濃さ、ニンニク油、焦がしニンニクの揚げ加減、薄口醤油ベースにした秘伝の醤油ダレにこだわっており、平林絹子さんが守り抜いた秘伝の味を継承しているそうです。

・黒亭(こくてい) 本店
 住所:熊本県熊本市西区二本木2-1-23
 TEL:096-352-1648
 営業時間:10:30〜20:30
 定休日:毎月第3木曜(祝日の場合は営業)
 駐車場:有(15台)
 アクセス:JR、熊本駅から徒歩約7分
 カード:不可
 席数:31席
 オープン日:1957年