かつや

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更新日:
 2024年2月25日



◎かつや(2023年1月13日)
 「かつや」は、店舗数日本一の豚カツチェーン店です。東京都千代田区に本社があるアークランドサービスホールディングス株式会社(設立:1993年3月2日、資本金:1,932百万円、代表取締役社長:坂本守孝)の子会社、とんかつ専門店「かつや」を展開している株式会社かつや(本社:東京都千代田区、設立:2016年7月1日、資本金:8,000万円、代表取締役社長:大内勇一)が運営しています。アークランドサービスホールディングスの株式の55.03%を保有しているのが新潟県三条市に本社があるアークランズ株式会社(設立:1970年7月、資本金64億6,200万円、代表取締役:坂本晴彦)ですので、かつやはアークランズの孫会社という形になります。
 アークランズを創業した坂本守夫氏は1915年(大正4年)に生まれ、樺太に渡り、金物の販売をしていたそうです。そして戦争が終わって日本に戻ると家族を長野に疎開させ、坂本守夫氏は金物の仕入先を頼って1946年(昭和21年)に新潟県三条市に単身、移り住んだそうです。その後、事業が波に乗り、家族を養うことができるようになり、1952年(昭和27年)に家族を三条市に呼び、やっと家族揃っての生活になったそうです。
 その後も順調に事業を展開すると、1970年(昭和45年)7月に個人経営から株式会社組織に改組し、利器工匠具を中心とした金物類の卸売を目的として株式会社坂本産業を設立しました。坂本守夫氏には3人の息子がおり、この時、長男の坂本洋司氏、次男の坂本勝司氏、三男の坂本守蔵氏、全員が坂本産業の取締役に就いていますので、家族仲良く、事業を展開していたものと思います。
 そして1978年5月にはホームセンター1号店を新潟市青山(現、新潟市西区)に開店し、小売業界にも進出しました。ただ、ホームセンター事業だけでなく、様々な事業の展開をしていったようです。1986年4月には新規事業として外食事業部を設け、外食産業も展開していたようです。ただ、外食産業の経営ノウハウが無かったことから、ファミリーレストラン「CASA」のFCに加盟したそうです。その後もサンマルクカフェやドトールコーヒーのFCに加盟し、外食事業の経営ノウハウを学んでいったそうです。翌1987年12月には株式会社武蔵(本社:新潟県三条市)を吸収合併し、商号をアークランドサカモト株式会社に変更しました。
 その後、外食事業の拡大を目指すため1993年(平成5年)3月2日にアークランズ株式会社の外食事業部門の営業をアークランドサービス株式会社(100%出資の子会社、現、アークランドサービスホールディングス株式会社)に譲渡し、分社しました。アークランドサービスの初代社長は次男の坂本勝司氏です。
 坂本勝司氏は、1993年の分社後、「天丼てんや(1989年創業)」の成功を真似すべく、天ぷら、天丼専門店「てんぷ亭」という店を出店しました。「天丼てんや」を真似してオートフライヤーの仕組みを採用したものの、これだけでは天丼店運営の仕組みが不足していたようで事業が上手くいかず、わずか数年で撤退することになったそうです。職人に頼らない天丼店を運営するにはかなりの工夫が必要なようで、大規模に「天丼店」を展開しているのは、現在でも「天丼てんや」しかありません。
 天丼店で失敗した坂本勝司氏は次に、当時まだ全国的なチェーンがなかったトンカツ、カツ丼業界に注目し、「カツ丼店」を作ることを考えたそうです。当時、既に和幸商事の「和幸」、リンガーハットの「浜勝」、グリーンハウスフーズの「新宿さぼてん」などが豚カツ屋さんのチェーン展開を進めていましたが、大規模ではありません。ただ、ある程度、「豚カツ」市場が形成されていたこと、値段が高い豚カツ定食ではなく、値段を抑えた「カツ丼」をメインにすることで事業が成功すると考えたのではないでしょうか。そこで、トンカツ屋の主力商品が1,000円以上の値段だったことから、メイン商品となるカツ丼の価格を半値の490円に設定し、価格破壊戦略で臨んだそうです。そして1998年(平成10年)8月21日に神奈川県相模原市の国道16号線沿いにとんかつ専門店の「かつや」1号店として「かつや 相模大野店」をオープンしました。
 ただ、価格だけでは商売は成り立ちませんので、美味しさと価格の安さにこだわるため、「素材と製法」に工夫をしているそうです。豚肉は北米(カナダ、アメリカ)大手の食料品包装出荷業者から仕入れているそうですが、ジューシー感を保つため冷凍ではなく、加工工場から約2週間熟成された冷蔵(チルド)状態で納品され、店舗で1枚ずつ手で衣をつけているそうです。使っている生パン粉はサクサク感を生むため、粗めに削ったオリジナルだそうです。ちょっと力を入れただけでパン粉が細かくなってしまうため、優しく包み込むようにパン粉を付けるそうです。
 また、豚カツの品質を安定させているのは特注のフライヤーだそうです。パン粉を付けた豚肉を入れると、上下についた針金のコンベアーが回り、カツを揚げながらゆっくり移動させ、約3分で程よく揚がった状態で油から出されます。導入当初は3分40秒だった揚げ時間も、改良を重ねた現在では3分ほどになったそうです。職人が必要ないため、人件費を削って、どこの店舗でも同じ品質の豚カツを提供できるのだそうです。
 その後、徐々に店舗網を拡大し、翌1999年7月からは「かつや」のフランチャイズ事業を展開し始めました。1号店のオープンから4年後の2002年(平成14年)8月には直営、フランチャイズ合わせて100店舗を達成しました。
 そして2017年7月に持株会社への移行に伴い、商号をアークランドサービスホールディングス株式会社に変更し、2020年6月には会社分割によって、子会社の株式会社かつやを設立しました。その後も事業を拡大していき、2022年12月31日現在で、国内のとんかつ専門店「かつや」は直営店が139店舗、FC店が311店舗、合計450店舗を展開しています。(海外にも店舗展開しています。)
 相模原市の1号店は店舗の老朽化に伴い、2020年10月21日(水)で閉店、同じ国道16号線の北側350mほどの場所に移転し、2020年11月27日(金)にリニューアルオープンしています。



・カツ丼(梅)



・揚げ物各種



・かつや 相模大野店
 住所:神奈川県相模原市南区相模大野1-35-9
 TEL:042-749-1021
 営業時間:10:00〜23:00
 定休日:無
 駐車場:有
 アクセス:小田急線、相模大野駅から徒歩約15分
 カード:可(AMEX、VISA、Master、JCB、Diners)
 席数:38席
 オープン日:2020年11月27日