四日市とんてき

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更新日:
 2015年12月29日


◎四日市とんてき
 四日市とんてき(よっかいちとんてき)は、三重県四日市市の名物料理である豚肉のステーキ(とんてき)です。ウスターソースなどを使って作った黒っぽいソースを分厚く切った豚肉のソテーにからめて食べる料理です。
 第2次世界大戦後に生み出された料理と言われており、四日市市内にあった中華料理店「來來憲(らいらいけん)」の下田憲雄氏が生み出したそうです。下田憲雄氏が昭和26年に福岡県大川市での修行から四日市に持ち帰り、独自でタレを考案したことに始まるそうです。
 下田憲雄氏は、上質豚の厚切り肉をグローブ状に切り、大粒ニンニクと秘伝のタレで焼いたステーキを開発し、「元祖大とんてき」として売り出したようです。単純に、豚(とん)のステーキで「とんてき」と命名したようです。また、グローブあるいは、グローブ焼と呼ばれる分厚い豚肉に独特の切れ目をいれた焼き方も特徴です。これは、分厚い豚肉が固くならないように火が通るように、また食べやすくするために手のひらの形に切れ込みを入れたことに由来するそうです。
 山盛り一杯に盛り付けてあるキャベツと、お肉のタレをからめて食べると非常に美味しく、同店の看板メニューだったようですが、当時は、特に四日市名物として意識されてはいなかったようです。
 現在では「来来憲」という名前のとんてき屋さんが、たくさんありますが、それぞれはチェーン店ではないそうです。例えば「来来憲 本店」、「まつもとの来来憲」、「名物とんてき 来来憲」、「來來憲本店 大須店」、「来来憲 曙店」など、多くの「来来憲」がありますが、何も関係がないそうです。「來來憲」の創業者である下田憲雄氏の元で修業され、暖簾分けされた方々のようで、それぞれがオリジナルの味を受け継いでいる、と主張されているようです。実際には、それぞれで独自の工夫を加えているものと思います。
 とんてきは、四日市ではメジャーなメニューになっていったようで、現在ではいろいろなラーメン屋さんを始め、中華料理店、居酒屋や焼肉屋など、いろいろなお店でメニューに含まれています。ただし、その他の地域への広がりがなかったことから、2005年(平成17年)秋、四日市市職員の研修会で、四日市大学の小林慶太郎准教授が「豚肉のステーキに光を当てて町おこしをしよう」と発案したことがきっかけとなり、とんてきをご当地グルメとしてPRしていくことになったそうです。
 2008年(平成20年)には「四日市とんてき協会」を設立し、とんてきマップを作成するなどして本格的な広報活動を開始しました。協会の初代会長には、発案者の小林准教授が就任しています。なお、同協会は母体が四日市市職員の研修会ですが、四日市市役所の関わりや援助は一切ないそうです。
 四日市とんてき協会による「四日市とんてき」の定義は、以下の4点です。
(1)ソテーした厚切りの豚肉である。
(2)黒っぽい色の味の濃いソースが絡められている。
(3)ニンニクが添えられている。
(4)付け合わせは千切りキャベツが主である。
 また、グローブ状という一枚肉の片側がつながっている独特の形がみられるのも「四日市とんてき」の特徴の一つです。ただ、この形では食べにくいことから短冊状やスティック状に切った「こま焼き」、「こま切れ」といったものも「四日市とんてき」として認められています。
 2013年(平成25年)11月に愛知県豊川市で開催された「B−1グランプリin豊川大会」では10位に入賞しているそうです。



     グローブと呼ばれるものです。







     こま焼きと言われるものです。