あんこのお話

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更新日:
 2010年10月27日


◎あんこ(2001年2月21日)
 餡のこと。そもそも餡とは、「餅や饅頭の中の詰め物」ということで、饅頭などの中に入れるものを、広く餡とよんだようです。
 饅頭は、暦応年間(1338~1342、室町時代)に、宋の林浄因が日本に伝えたとされています。もともと中に入れるものは肉でしたが、禅宗のお茶と一緒に食べる菓子として利用される際、日本の仏教では肉食を禁じられていたので、肉の代わりに小豆を利用するようになったそうです。当時の日本には砂糖がなかったため、塩味のあんこだったようです。林は奈良の漢國神社の近くに住み、塩瀬という店を立て評判になったそうです。林浄因は漢國神社境内社の「林神社」に祀られ、製菓業者の信仰を集めているそうです。
 その後、室町時代の終わりごろから南蛮貿易によって砂糖が輸入されるようになると、あんこに砂糖を入れるようになったようです。しかし、最初の頃は、砂糖が高級品であったため、砂糖の入った餡の饅頭は庶民の口には入らなかったようです。甘いあんこを使ったお饅頭などの和菓子が広まったのは、江戸時代の中頃からのようです。これは、砂糖の輸入が増えたことと、徳川吉宗がさとうきびの栽培を奨励したことが原因のようです。
 今では、小豆やいんげんなどの豆類、栗やさつまいもを煮て砂糖を加えて練ったものなど、色々なあんこがあります。あんこを分類すると、下記のようになります。

1)材料による分類
・赤餡(あかあん):小豆などの色付き豆を原料とした餡
・白餡(しろあん):白いんげん、白ささげ、白あずきなどを原料とした餡
・鶯餡(うぐいすあん):グリーンピース(青えんどう)を原料とした餡
 ※ ほかにも栗や芋を使ったりした餡が作られています

2)作り方による分類
・漉餡(こしあん):小豆などを煮てすりつぶし、裏ごしまたは布などでこし、皮を取り除いて作った餡
・粒餡(つぶあん):小豆の粒をつぶさないで作った餡。
・潰餡(つぶしあん):小豆を煮てすりつぶし、こさないで砂糖を加えて作った餡。
・小倉餡(おぐらあん):漉餡に、蜜煮にした小豆粒を混ぜたもの。または蜜煮にした小豆粒のあるあん

3)他の分類
・生餡:原料の煮豆から分離・水洗いしただけのもの
・練餡(ねりあん):生餡に砂糖などを混ぜてねりあわせたもの
 ※ 他にも、乾燥させた「さらしあん」もあります