bistro ボルドー

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更新日:
 2019年8月19日



◎bistro ボルドー(ビストロ ボルドー)(2019年8月10日)
 「bistro ボルドー」は兵庫県姫路市出身の植原一郎氏が1987年に創業したビストロ(bistro:フランス語、気軽に利用できる小さなレストラン)です。当初は長崎県長崎市万屋町にあり、看板には「欧風料理とワインのお店 cade & bistro ボルドー」と書かれていました。また、席数も14席という、本当に「小さなレストラン」でした。現在は息子の植原一氏が受け継ぎ、レストランを経営しています。また、店舗は2019年4月25日に同じ長崎市の長崎市浜町に移転し、「bistro ボルドー」という看板に変更し、60席という大きなレストランになっています。
 また、ビストロボルドーはトルコライスを考案したお店として有名です。トルコライスとは、一般に「トルコライス」または、「トルコ風ライス」と呼ばれていて、洋食屋さんで出されている料理です。長崎、大阪、神戸などの洋食屋さんで一般的な料理のようで「ご飯物」、「スパゲティ」、「豚カツ」の3種類の料理が1枚の皿の上に載せられた料理です。カレー味のピラフ、ナポリタンスパゲティ、ドミグラスソースのかかった豚カツという組合せが最も一般的なようです。店によっては御飯物はピラフ、チャーハン、バターライス、ドライカレーなど、スパゲッティはミートソース、トマトソースなど、豚カツはヒレカツ、チキンカツやハンバーグになったりするようです。
 このトルコライスは、定まった形式がないために面白い料理と思われているようですが、名前の由来も発祥も謎となっている料理なのだそうです。現在では、長崎では1950年代にあったらしいこと、現在でも多くの店でトルコライスを出すことから、トルコライスの発祥は長崎とする説が強いようですが、他にも大阪発祥説、神戸発祥説などもあるようです。ビストロボルドーはトルコライス発祥の店の1つとされているようですが、他にもあるようです。
 植原一郎氏は兵庫県姫路市の出身で外国船の船員をしていて、戦後、神戸の米軍将校クラブ「シルバーダラ」に勤めたそうです。クラブに出入りする日本人女性や従業員のために冷やご飯で焼き飯を作ったそうですが、外国人のクラブだったため「焼き飯」では分からないと考え、トルコの「ピラウ」に似せた料理として「トルコ風ライス」と呼んだそうです。最初はトルコのサフランピラフに似せようとサフランを用いたり、ターメリックを試したようですが、最終的にカレー粉になったそうです。また、トンカツやスパゲティはおかずを求められて付けたそうです。
 その後、植原一郎氏は1958年(昭和33年)に妻の故郷である長崎に移り、長崎の店を転々としていた時、レストラン丸善のシェフ、松原氏と知り合ったそうです。その松原氏が入院することになり、その間、助っ人としてレストラン丸善に勤務することになったそうです。その時、店の経営者から「おもしろい料理はないか」と相談を受け、「トルコ風ライス」を紹介したそうです。そして、松原氏が退院して復帰した後、レストラン丸善のメニューに載り、長崎に広まったようです。
 「bistro ボルドー」はトルコライスだけでなく、フレンチや創作料理を提供してくれるレストランです。現在のシェフ、植原一氏は長崎県が公認する「長崎西洋料理マイスター」の1人で、数々の受賞歴のある名シェフです。「消えつつある郷土料理や質の高い食品を守ること。質の高い素材を提供してくれる生産者を守っていくこと。子供たちを含めた消費者全体に、味の教育を進めていくこと。」という3つの柱を軸にしたスローフード運動にも取り組まれています。可能な限り長崎県産の食材を使い、化学調味料やインスタント食品を使わず、手作りにこだわった料理を提供しています。
 植原一氏が作る「トルコ風ライス」は、父のレシピを再現するのではなく、自身が得意とするフレンチのエッセンスを加えたオリジナルです。長崎県産の「ひのひかり」を使い、ベーコン、タマネギなどと炒めてカレー粉で味付けしたドライカレーは、味付けした後、白ワインを回し入れて仕上げているそうです。香り付けと、余分な脂を飛ばすためだそうです。カツレツは雲仙産の豚肉を使い、フライパンに多めの油をひいて料理するのだそうです。いわゆる「トンカツ」ではなく「カツレツ」です。パン粉は、やや細かいものが使われています。ナポリタンはタマネギ、ピーマン、シメジなどの野菜を炒めた後、麺を入れ、塩コショウで味付けをした後、白ワインを加え、特製ソースで味付けするそうです。シメジは雲仙産で、ソースには懐かしい味わいのトマトケチャップと島原産のトマトを使っているそうです。麺は、長崎県外海(そとめ)で作られている麺が使われているそうです。皿にドライカレーとナポリタンを乗せ、その上にカツレツを乗せた後、カツレツに赤ワインソースをかけ、福神漬けを添えて完成だそうです。赤ワインソースも、赤ワインを炊き、フォンブラン(鶏ガラや野菜を煮込んで作るソースのベース)やバターと小麦粉などを加えて煮詰めるという手間をかけたものだそうです。
 「トルコライス」と言えば「大人のお子様ランチ」と言われることもあり、しっかりした味わいというイメージが強いですが、植原一氏の「トルコ風ライス」は、カツレツもドライカレーもナポリタンも上品な味わいだそうです。薄味に仕上げ、年配の方にも食べやすいそうです。植原一郎氏がトルコのピラウ(ピラフの語源となったトルコ料理)、「サフランライス」に似せて考案したドライカレーにトンカツとスパゲティを添えた料理なので「トルコライス」ではなく「トルコ風ライス」なのだそうです。「bistro ボルドー」では「トルコ風ライス」だけでなく、様々な「トルコライス」も食べることができます。

・bistro ボルドー
 住所:長崎県長崎市浜町8-28 浜町インポートビル2階、3階
 TEL:095-825-9378
 営業時間:11:00〜23:00
 定休日:不定休
 駐車場:無
 アクセス:長崎電軌、1系統、4系統、思案橋駅より徒歩約3分
 カード:可(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)
 席数:60席
 オープン日:1987年(2019年4月25日に現在地に移転)