らーめん専門店 ぶぶか

このサイトは、日本の地域の情報についてまとめました。

  メニュー

TOPページ 

観光地 

地域情報 

日本のホテル 

日本のニュース 

日本について 

美味しいもの 

海外事情 

海外のホテル 

食品の話 

雑学 

用語辞典 

リンク 


更新日:
 2022年7月17日



◎らーめん専門店 ぶぶか(2022年7月29日)
 「ぶぶか」は吉祥寺駅、北口から徒歩約2分の場所にある、汁なしの「油そば」と「東京風醤油とんこつらーめん」を提供しているらーめん専門店です。創業者の国定裕儀氏はラーメンが好きだったので、食品系の会社に就職しようと考え、1984年にインスタントラーメンの会社、明星食品に入社しました。最初は営業部門に配属され、スーツにネクタイを締め、アタッシェケースを持って、一生懸命「チャルメラ」を売り歩いていたそうです。ただ、30歳手前で「将来、どうなるんだろう」と漠然と考え始めたそうです。
 「このままでいいのか、好きな外食産業に転職しようかな」、と思っていた時、勤務先の明星食品には「味の民芸」を運営する明星外食事業株式会社という子会社があったので、その子会社に出向させてもらおうかと考え、先輩に相談したそうです。すると、丁度、1988年5月に外食の新規子会社を立ち上げるという社内公募があり、これに応募したところ、28歳という若さも功を奏して選んでもらえたそうです。
 最初はラーメン屋ではなく、うどん屋のFC店をやったそうです。そのうち、社長から「ラーメン屋でもやったらどうだ」と言われ、小型のラーメン屋を始めることになったそうです。社内会議でとりあえず1軒出そうと決まったそうです。ただ、何のノウハウもなく、普通にお店を出すなら2000万円くらいはかかることから、屋台でやったらどうだという話になったそうです。
 東村山にある自社のファミレスの駐車場の端っこで、1994年2月から屋台を始めたそうです。最初の頃は、本業の方に迷惑をかけないように23時から深夜3時までの営業だったそうです。1ロットで約50杯分のスープを作っていたものの、最初は1日3人くらいしかお客さんが入らず、スープはほとんど残ったそうです。
 ただ、半年ほど経った頃から徐々に人気が出てきて、50杯が2時間くらいで売り切れるようになったそうです。そんな中、昨日とは全然違うスープを作ったりと、屋台でいろいろ試したことが、その後に活かされたそうです。
 1年後に路面店を立ち上げる際、名前を好きに付けて良いと言われたそうです。国定裕儀氏は、まず誰が読んでも間違えない、平仮名にしようと考えたそうです。ただ、いい名前が思いつかなくて悩んでいた時、車の中で聞いていた文化放送のラジオ番組、「小倉智昭の夕焼けアタックル」に、棒高跳びの世界記録保持者、セルゲイ・ブブカ選手が1cmずつ世界記録を更新しているということにちなんで、日常のどうでもいいような1cmぐらいの違いについて議論する「ブブカの法則」というコーナーがあったそうです。自分も、全くゼロベースの屋台から始めたので、できれば今日より明日、明日より明後日と少しずつ成長できるラーメン屋になりたいという思いがあったので、名前を「らーめん専門店 ぶぶか」に決めたそうです。
 1995年3月に吉祥寺に店を開きました。小さなカウンターにわずか10席の店で、当初のメニューはラーメンのみで、油そばを始めたのは5月くらいだそうです。当時、メニューを手書きの短冊で壁に貼っていたそうですが、ラーメンから始まって、客先から一番遠い場所に「油そば」って1枚だけ貼ったそうです。まだ自信がなく、頼んで欲しいような、頼んで欲しくないような、そんな感じだったそうです。その隅っこの短冊を見つけて「“ゆ”そばちょうだい」と、頼まれることがあり、「“あぶら”そばですね」って訂正することが間々あったそうです。まだ、油そばが認知されていなかった時代で、お客さんに「なんだこれは!ラーメンにスープが入ってない!」って怒られることがあったそうです。
 それでも、国定裕儀氏は「自分が食べたい」という強い思いから、メニューに乗せ続けたそうです。1988年に社内ベンチャーを一緒に始めた先輩に、武蔵境の亜細亜大学近くにある「珍々亭」という元祖、油そばの店に連れて行ってもらった時、一発で好きになったのだそうです。その後も一人で食べに行っては、屋台でラーメンやるなら、いつかこの油そばもやりたいと思っていたそうです。
 当初は知名度もなく、なかなか売れなかったそうです。しかし1998年頃、日経新聞に油そばで1ページの特集が組まれ、「珍々亭」と「ぶぶか」の2軒を取り上げてくれたそうです。これがきっかけになり、雑誌やテレビ局から取材の申し込みが来るようになったそうです。最初は日本テレビの「ズームイン!!朝!」という番組で、店から全国中継されたその日から、大勢の人が食べに来るようになったそうです。
 油そばの「黒丸」は、動物性の油を7種類ブレンドして醤油ダレも重めで、クセになる濃厚な味です。一方、2012年に始めたあっさり系の「白丸」は、「黒丸だと重い」という人用に開発したそうです。植物性の油と醤油ダレもあっさり系を使い、ラーメンのスープを少し足して若干、汁っぽくしているそうです。国定裕儀氏自身も、これが油そばなのか、という葛藤があったそうですが、白丸を食べる人は白丸しか食べない、というコアなファンが多いので、止められないそうです。ただ、白丸は誕生から日が浅いので、まだまだ改良の余地があると思っているそうです。また、季節の油そばなども考えているそうです。
 ちなみに「ぶぶか」を運営していた明星外食事業株式会社は、親会社の明星食品株式会社が2006年12月に日清食品株式会社の連結子会社に、2007年3月31日に日清食品株式会社の完全子会社となったことに伴い、2008年10月1日付で「明星外食事業株式会社」から「味の民芸フードサービス株式会社」に変更となりました。さらに2014年1月に、愛知県名古屋市に本社がある「株式会社サガミホールディングス」が「味の民芸フードサービス株式会社」の株式を取得し、子会社しています。このため、現在は「サガミグループ」になっています。
 また、国定裕儀氏の定年となるタイミングで、社内独立制度を始めようと考えていると相談され、これに応じ、自分が住んでいる高島平に「ぶぶか 西台店」を立ち上げることになったそうです。2022年7月現在、「ぶぶか」は、2店舗が運営されています。

・らーめん専門店 ぶぶか 吉祥寺北口店
 住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-7-1
 TEL:0422-28-0015
 営業時間:11:30〜23:00
 定休日:無
 駐車場:無
 アクセス:JR、吉祥寺駅、北口から徒歩約2分
 カード:不可
 席数:12席(カウンターのみ)
 オープン日:1995年3月

・らーめん専門店 ぶぶか 西台店
 住所:東京都板橋区高島平1-56-12 キャニオンマンション 1F
 TEL:03-6906-7280
 営業時間:11:30〜15:00、17:00〜21:00
 定休日:無
 駐車場:無
 アクセス:都営三田線、西台駅から徒歩約4分
 カード:不可
 席数:16席(カウンター:6席、テーブル:10席)
 オープン日:2021年8月2日