王道家

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更新日:
 2021年10月17日



◎王道家(2020年5月25日)
 王道家の創業者は清水裕正さんで、2020年5月20日現在、46歳の方です。清水さんは千葉県の我孫子や茨城県の取手を転々としながら、学生時代を過ごしていたそうです。当時はかなりのワルだったそうです。
 そんな日々を過ごしながら、ラーメンが好きだった清水さんは、高校生の時に食べた「ラーメンショップ」をきっかけに、色々なお店を食べ歩いていたそうです。そして25歳の頃、これまでの自分の人生を見つめ直して、「ラーメン屋になろう」と決意したそうです。そして修行先のお店として、当時大好きだった「吉村家」と「永福町大勝軒」で悩んだ結果、ラーメンの味だけでなく、社長の人柄にも魅力を感じた「吉村家」の門を叩いたそうです。
 しかし吉村家の店主、吉村実さんからじは1年ほど、断られ続けたそうです。最初にお願いしに行った時は、『お前はいいオトコだから、根性がないだろ?だから続かないからダメだ!』と断られたそうです。その後も、『なんで弟子になりたいんだ?』、「ラーメンが好きだからです!」、『じゃあ、家で作ってろ!』と断られたり、何度も何度も断られたそうです。最終的に「お金が欲しいです!」とお願いしたところ、弟子入りを許されたそうです。
 28歳で弟子入りした清水さんは「吉村家」の寮に入り、休みなし、給料なしで働いたそうです。これは、早く仕事を覚えて独立したいと考えていたためで、吉村さんに「給料も休みもなしでいいです。死ぬ気でやるので、一日も早く独立を認めて下さい」と直訴した結果だそうです。
 その結果、半年で全ての仕事を覚え、元々土地勘のあった茨城、千葉で物件を探し、入門からわずか1年後の2003年に柏市に吉村家直系の「王道家」をオープンさせました。
 しかし、独立した清水さんは、「あれだけ厳しかった修業が、実は本質的には何の勉強にもなっていなかった」と痛感したそうです。「吉村家」の名前のおかげで開店当初からお店は賑わったそうですが、ラーメン作りが全く追いつかなかったのだそうです。「吉村家でのラーメン作り」は完璧に覚えたものの、それは「吉村家」でのみ通用する作り方だったそうです。家系のスープは継ぎ足しで作りますが、材料の継ぎ足しの分量もタイミングも、長年「吉村家」で培われた、いわばマニュアルのようなものを覚えて、ただ踏襲していただけで、自分のお店に置き換えた時にどうしたらいいのかということが全く分かっていなかったそうです。その結果、徐々に客入りが落ちていったそうです。
 しかし、そんなピンチを救ってくれたのは「吉村家」の看板だったそうです。清水さんいわく「一度食べてダメだと思われても、『吉村家』の看板のおかげで、もう一度食べてみようと思ってもらえる。これが看板のありがたさ。1回勝負で終わらずに済んだことは、本当に感謝している」。とのことです。
 独立してから、一から修業のやり直しのような苦労を経て、3年かかったものの、お店を軌道に乗せることができたそうです。人気が出てくると、徐々に弟子入り希望者も集まってきたそうです。清水さんは、かつて自分が「吉村家」で修業し、独立を許してもらったように、家系を愛して一旗揚げたい思う若者を支援したいと思ったそうです。
 しかし「吉村家」には、「直系店は1店舗のみを経営して、そこからの独立店は認めない」という吉村実氏が決めた鉄則があったそうです。清水さんは何度もお願いに行ったそうですが、「それを認めると秩序が乱れる」と、許しは得られなかったそうです。その結果、2011年に「王道家」は吉村家直系から離れ、独自の道を歩むことになりました。
 当時、すでに世の中には「吉村家」と一切関係がないのに「家系」を名乗るラーメン屋が溢れ返っていました。そんな中で清水さんは、「吉村家」で学んだ「本物の家系」を一人でも多くの弟子たちに教え、愛する「本物の家系」を守りたいと考えたそうです。
 直系から離れると、それまで使っていた酒井製麺の麺が使えなくなるそうです。これは吉村さんと酒井製麺との間に固い絆があるためです。そこで清水さんは、いくつかの有名な製麺所に似たような麺を発注したそうですが、納得のいくものを作ることができなかったそうです。このため清水さんは自家製麺を作ることを考え、製麺機を始めとしていろいろな準備をして、試行錯誤を重ねた結果、やっと納得できる麺ができたそうです。ただ、そこに至るまでに1000万円以上の費用がかかったそうです。ただ、清水さんの中では「完璧に納得のいった麺」ではないので、日々、麺の研究は続けているそうです。
 2017年、お店が入っていたビルの老朽化に伴い、移転が必要になりました。同じ柏市内で物件を探したものの良い場所が見つからなかったため、茨城県の取手市にお店を移転しました。これが現在の「本店」です。その後、2019年10月には柏市にも新しい店舗を構えました。
 清水さんは、吉村家で学んだことだけでなく、試行錯誤の末、独自に進化させた家系ラーメンの技法を惜しみなく教えて広めていきたいと考えているそうです。それは弟子に限らず、「今、家系ラーメンを作っているが、改めて真剣に学び直したい」と高い志を持っている人であれば、弟子でなくても技術提供するそうです。それは、「家系を分かってない人間に、分かったような顔して変なことをやられるよりも、ちゃんと教えて分かってもらった方が、家系にとって絶対に良いに決まっている」との想いがあるからだそうです。



・ラーメン(大盛り)



・野菜ラーメン



・王道家(おうどうや) 本店
 住所:茨城県取手市寺田4988 フジ取手ボウル敷地内
 TEL:0297-79-6007
 営業時間:10:45〜15:00、18:00〜23:00
 定休日:月曜日
 駐車場:有
 アクセス:関東鉄道、常総線、新取手駅から徒歩約10分
 カード:不可
 席数:27席
 オープン日:2017年7月15日

・王道家(おうどうや) 柏店
 住所:千葉県柏市明原1-7-26
 TEL:04-7140-0078
 営業時間:11:00〜25:00
 定休日:月曜日
 駐車場:有(7台)
 アクセス:JR、柏駅から徒歩約5分
 カード:不可
 席数:21席
 オープン日:2019年10月1日