ずんだもちのお話

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更新日:
 2001年2月27日


◎ずんだもち
 「ずんだもち」とは、茹でた枝豆をすり潰し、砂糖と塩で味付けした餡をからめた餅です。緑色の餡から抹茶味と間違われることもあるようですが、全く異なる味わいです。旧伊達藩地域周辺で作られており、主に、東北地方の山形県や宮城県で昔から食べられてきた伝統的な和菓子です。
 「ずんだ」とは、豆を潰す意味の「豆打(ずだ)」が訛った言葉だと言われています。また、仙台藩伊達政宗公の陣中で、太刀で枝豆をすり潰したことが起源という説もあり、この説では、もともと「陣太刀」であった言葉が変化して「ずんだ」になったとしています。
 さらに、地域によっては「じんだ」、あるいは「じんだん」とも呼ばれるため、「甚太」という人が作ったとする説もあるようですが、陣太刀説も甚太説も有力とはされていません。
 広辞苑によると、「じんだ(糂粏、糝汰)」という言葉があり、その意味は、「枝豆を茹でてすりつぶし、塩、酒、砂糖などで調味したもの。」とあります。(これ以外にも、「じんだ」には、「ぬかみそ。じんだみそ。また、五斗味噌(ごとみそ:鎌倉時代の頃に用いられた味噌のひとつ)」という意味があります。)
 この「じんだ(糂粏、糝汰)」という言葉が「ずんだもち」よりも先にあったのであれば、単に「じんだ」を乗せた餅で「じんだもち」と呼ばれていたものが訛って「ずんだもち」になったように思えます。どなたか、どちらの言葉が先か、教えてください。
 また、伊達政宗公が藩内の農地開墾に巡視に回った際、訪問先の村で差し出された餅を気に入って、これを「仙台藩豆打餅」と名付け、藩内に広めたという説もあるそうです。この説では「豆打(ずだ)」と呼ぶようで、命名者が伊達政宗公ということになります。
 いずれにしても、「ずんだもち」が広がっている地域が伊達藩周辺であることから、政宗公であったかはともかく、伊達家がからんでいることは間違いないと思われます。この点からは、「仙台藩豆打餅」という説は有力な気がします。もともと「じんだ」というものがあって、それを乗せた「じんだもち」を伊達正宗が気に入って「仙台藩豆打餅」と名付け、藩内に広めた、というのはどうでしょうか。筋が通るような気がします。