横手やきそば

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更新日:
 2017年1月3日


◎横手やきそば(2016年10月10日)
 横手やきそば(よこてやきそば)は、秋田県の横手市周辺で販売されている焼きそばです。片面焼きの目玉焼きがトッピングされているのが大きな特徴です。味は比較的甘口で、各店独自の出汁入りのウスターソースで味付けされるため、若干水分が多めです。キャベツや豚のひき肉などが具として入り、店によってはホルモンが入るところもあります。目玉焼きの黄身を崩して、ちょっと多めのソースと絡めて食べるのが横手流だそうです。
 横手やきそばは、戦後(1950年頃)、秋田県の横手市で「元祖神谷焼きそば屋」の店主であった萩原安治が、お好み焼き用の鉄板を用いた新たなメニューを模索したことが始まりと言われています。
 当時、市内で販売されていたお好み焼きは、小麦粉生地を薄くクレープ状に焼き上げ、割り箸に巻き付けて食べられていたそうです。販売単価が安く、子どもたちの数少ないおやつでもあったそうです。このお好み焼きに変わるメニューとして、やきそばを検討したそうです。
 そこで市内の麺業者と焼きそば用の麺づくりの試行錯誤が繰り返されたそうです。当時、お好み焼き屋台の営業が終了後、製麺工場内で議論を交わしつつ、焼きそば麺の検討を重ね、1953年(昭和28年)頃、現在の横手やきそばの麺が完成したそうです。
 この横手やきそばは、はじめは居酒屋で販売されていたそうですが、手頃な価格と美味しさで人気が出たため、店舗での販売に移行したそうです。
 簡単に作れること、道具を必要としないため、駄菓子屋の一角や、民家の軒先で横手やきそばを販売する店も増え、1965年頃には市内には100店舗ほどの焼きそば店があったそうです。この焼きそばブームは横手市内にとどまらず、近隣町村にも広がっていき、似たような焼きそば店が増えていったそうです。
 2001年(平成13年)7月17日には横手やきそばを全国にPRするとともに、やきそば店の魅力向上を図ることを目的として、「横手やきそば暖簾会」という民間組織が設立され、横手・平鹿地域のやきそばを調理・販売する店舗が結集し、活動しています。2008年11月には「協同組合横手やきそば暖簾会」と名称変更しています。
 2016年(平成28年)5月8日現在、横手やきそば暖簾会に加盟している店は47店舗に達しています。また、岩手県、宮城県など秋田県外にも賛助会員をつのり、2015年(平成27年)9月15日現在、31店舗に達しています。
 横手やきそば暖簾会によると、横手やきそばの特徴は、麺は茹でたストレートの角麺を使います。具は、一般的にはキャベツ、豚挽肉を使用します。麺の上に半熟の目玉焼きをのせて、福神漬を添えます。ソースはウスターソースをベースとし、各店のオリジナルソースを加え、辛みを抑え、やわらかい味わいにしているそうです。
 ちなみに横手やきそば暖簾会では、「横手やきそば」の表記は、「焼きそば」、「焼き蕎麦」ではなく、平仮名の「やきそば」で統一するよう依頼しています。これは、元々、ただの「焼きそば」という表記で地元では販売されており、現在でも古くからある店舗では、当時と変わらず「焼きそば」とメニューに表示されていたり、店舗名に「焼きそば」という漢字で表記されているとのことです。
 「横手やきそば」という名称は、「やきそば」によるまちおこしを始める際、(1)他地域との差別化を図るため、(2)横手という地名を覚えてもらうため、という理由で「横手」という地域名が付けられ誕生したとのことです。この時、「横手やきそば」と「漢字+ひらがな」で表記することによって、横手という地域名が目立つようになるため、「横手やきそば」という表記で統一を図っているとのことです。
 2001年に焼きそば好きの横手市の男性職員の一人が、やきそば提供店を食べ歩きをしてウェブページを作った結果、これがマスコミに取り上げられたことによって横手やきそばの第1次ブームが起きました。これをきっかけとして、横手やきそばを利用した町おこしが始まりました。
 これ以後、横手市では「横手やきそば担当」という新たなセクションを産業振興・観光セクションに設け、この市職員を初代・横手やきそば担当としました。
 2007年から、市内の横手やきそば店の資質向上を目指し、横手やきそば好きが集まった「横手やきそばグランプリ実行委員会」が結成され、毎年秋に、その年の四天王決定戦を実施しています。はじめに覆面の審査員が、およそ2ヶ月間、覆面(麺)の食べ歩き調査(予選会)を夏に行い、上位10店舗を選出します。本選の四天王決定戦は、秋田ふるさと村で実施され、上位4店舗がその年の四天王店として認定され、1年間営業できることになっています。
 2008年には、地域団体商標申請も視野に入れ、協同組合化も実現し、第2次ブームを迎えました。地域団体商標は2009年7月7日に出願、地域団体商標登録願2009-051140号。スーパーマーケット向け商品の開発や販売促進、「B-1グランプリ」をはじめとしたグルメイベントへの出店などでPR活動を続けてきました。また東北6県限定で、地元と共同開発した横手やきそば用のソースがブルドックソースから発売されています。
 B級ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」には第1回(2006年)から継続して出展しており、八戸市で開催された第1回(2006年)では2位に入り、地元・横手で行われた第4回(2009年)でゴールドグランプリ(優勝)を獲得しました。