とりめし

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更新日:
 2017年1月3日


◎とりめし(高浜市)(2016年12月18日)
 愛知県高浜市の郷土料理です。高浜で「とりめし」が生まれたのは、100年以上前、高浜市吉浜地区の地場産業として卵の生産が盛んになった頃からと言われているそうです。
 1904年(明治37年)の日露戦争の時に従軍した加藤弥七さんが、ニワトリの孵化技術を持ち帰ったそうです。その後、高浜市の地場産業として、卵の生産が盛んになっていきました。それと同時に、卵を産まなくなった廃鶏(成鶏)を食べる文化が始まったそうです。「とりめし」は、この成鶏(廃鶏)の食べ方の一つとして、この地域で昔から各家庭、地域で食べられていた郷土料理です。
 「とりめし」に使う成鶏(廃鶏)の肉は硬いので、そのまま食べても美味しくなかったようです。そこで、鶏肉を薄くスライスし、たまりと砂糖、鶏脂を用いてスライスした鶏肉を水を使わずに炊きます。炊き終わった鶏肉を白米と混ぜ合わせ、混ぜ御飯にするのが高浜市の「とりめし」です。炊き込みご飯ではない点が特徴です。手軽で美味しく、鶏の栄養がたっぷり詰まった混ぜ御飯が高浜の「とりめし」なのです。
 味付けのポイントとなるたまりは、この地方が生んだ醤油の一種で、うま味のある調味料です。鶏肉の脂が独特のコクとツヤを出し、さらに若干の甘みを足してくれます。鶏肉は、タンパク質が多く含まれ、低カロリー、かつビタミンA、B群も豊富なため、子供からお年寄りまで安心して食べられます。
 しかし、吉浜八幡社(地元では「上地区」といわれている)と吉浜神明社(地元では「下地区」といわれている)でレシピが違うのだそうです。吉浜八幡社(上地区)では、米と鶏肉を中心としたシンプルなとりめしが作られているそうですが、吉浜神明社(下地区)では、これに椎茸や人参、油揚げなどを入れるのだそうです。
 現在では街おこしの一環として、2010年に「とりめしでまちを盛り上げよう」との趣旨で「高浜とりめし学会」が設立され、市内で「とりめし」を提供する飲食店などのとりまとめや、メニュー開発、イベントなどを企画運営し、「たかはまの味」として積極的にPRをしています。2016年12月時点で、高浜とりめし学会に加盟しているのは26のお店と17社の協賛企業、1つの賛助会員が名を連ねています。