タラの子のお話

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更新日:
 2013年9月2日


◎タラの子(福井県)
 ここで言う「タラの子」とは、「明太子」のことではありません。「タラの子」という名称の缶詰があり、これがある地方では、非常に有名かつ、人気の食べものなのだそうです。
 「タラの子」の缶詰は、越前地方である福井県の北側、嶺北の人々がこよなく愛する食べ物だそうです。もともとは祝いの席や正月のお節料理として、真鱈の卵を甘辛く煮たものが好んで食べられていたそうです。以前は、各家庭でタラを一尾、丸ごと買ってきて、これをさばいて身を鍋にして食べ、卵を煮付けにしていたのだそうです。
 真鱈は冬に採れるため、夏には食べられません。そこで缶詰にして、夏でも食べられるようにしたのが、この缶詰です。明太子にするのはスケトウダラですが、タラの子にするのは、アラスカ付近を回遊する天然の真鱈です。その体長は2mになり、魚卵も40cm~50cmになるのだそうです。この大きく熟した魚卵を2月頃に採取し、使用するのだそうです。
 タラの子の缶詰の生産が始まったのは、大正時代だそうです。タラの子をボイルして、適度な大きさにカットし、缶に入れて特製のタレを注いで、最後に機械で蓋をします。缶ごと火入れをして殺菌し、そのまま半月ほどおいて、タラの子全体に味をなじませた後、上下を引っくり返して、さらに寝かせます。製造から1ヶ月経って、タレの味がタラの子に染みた頃に出荷となるそうです。製造日から3~4ヶ月経って味が染み込んだ缶詰が美味しいそうです。
 タラの子は、白い御飯にたっぷりとかけて食べるのが美味しいそうです。缶に残っているタレもたっぷりかけてツユだくでいただくのが最高だそうです。
 不思議なことにメーカーは石川県にあり、最も消費しているのはお隣の福井県だそうです。株式会社シンヤというメーカーは、本社が石川県金沢市にありますが、「ふくら屋」という屋号で福井県内で幅広く販売をしています。シンヤは創業が大正12年で、現在では年間、8万缶を販売する日本で一番の製造量を誇る会社だそうです。