台湾ラーメンのお話

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更新日:
 2012年4月10日


◎台湾ラーメン(2012年4月10日)
 台湾には2001年から、毎年、何回も行っていましたが、数年前、日本にいる時に初めて聞いた名前の料理が、「台湾ラーメン」でした。台湾では「台湾ラーメン」なる料理は聞いたことがありません。まあ、「ラーメン」自体が日本の料理ですから、台湾にオリジナルのラーメンなるものはありません。「台湾風ラーメン」なのかと思ったのですが、四川風は分かりますが、「台湾風」とは、一体、何を指しているのか、分かりません。
 疑問に思っているうちに、いろいろな中華料理店で「台湾ラーメン」なる料理が出されるようになり、やっと食べる機会に恵まれたのですが、食べてみても、一体何が「台湾」なのか、理解できません。何箇所かで食べてみましたが、いわゆる「坦々麺」に似たようなラーメンで、「辛口」と書いてあるものの、辛い料理が大好きな私には対して辛くないラーメンばかりでした。
 いろいろ調べてみると、どうやら名古屋で生まれたラーメンのようです。麺の上に炒めた挽肉とニラを乗せ、鶏ガラスープに、たっぷりの唐辛子が入っているのが、基本的な台湾ラーメンのスタイルのようです。
 中日新聞の2000年3月16日の記事によると、台湾ラーメンの元祖は、名古屋市千種区今池一の中国台湾料理店「味仙」だといわれているそうです。1970年頃、台湾出身で同店の主人である郭明優さん(60)が、台湾の台南名物である担仔麺をもとに、これを激辛にアレンジして作ったのが発祥だそうです。
 もともとは、従業員のまかない用に作った料理だったそうです。それを見つけた常連のお客さんが、「おいしそうだな。食べさせてくれ。」と頼みこみ、評判が良かったため、メニューに加えることになったそうです。名前は「台湾人が作ったから、台湾ラーメンでいいか」と、軽い気持ちでつけたのだそうです。
 現在、お店を切り盛りする三代目の郭幸治さん曰く、「最初からお客さん向けに開発したメニューだったら、もっとカッコいい名前を考えたはずなんですけど。」とのことで、これだけのブームになるとは思っていなかったため、料理名が適当だった、とのことです。
 当初は、「味仙」の一部の客の間だけの人気メニューだったそうですが、1980年代後半、日本中で激辛料理ブームが起きた時、「辛い食べ物にはやせる効果がある」とか、「スタミナが付く」などといった触れ込みなどの影響で、人気メニューになっていったようです。
 当然のことながら、どこかの店で人気メニューが生まれれば、他の店でも便乗するのが商売の常ということで、当時、名古屋市内の多くのラーメン店でも、同じ「台湾ラーメン」という名称で、様々なメニューが生まれたそうです。このため、名古屋では「激辛ラーメン=台湾ラーメン」いう図式ができあがってしまったそうです。
 当時、愛知県中華料理環境衛生同業組合の調査によると、名古屋市内に約380あるとされるラーメン専門店のうち、200店以上で「台湾ラーメン」という料理が出されていたそうです。全国規模のチェーン店であっても、名古屋地区では、特別にメニューに加えているほどだそうです。

・味仙の台湾ラーメン



・名古屋市内の居酒屋の台湾ラーメン(3辛)



・台湾料理店の台湾ラーメン