かやく御飯のお話

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更新日:
 2009年2月5日


◎かやくごはん
 関西では、炊き込み御飯のことを、「かやく」御飯と言うそうです。関東では、「炊き込み」御飯でしょうか。この「かやく」は「加薬」と書き、「炊き込み」と同じ意味ではありません。何しろ、関西には「加薬うどん」という料理もあり、全く別の意味で使われているのです。
 もともとは、中国で医学用語として使われていた「薬味」から来た言葉のようです。中国では、食物には五味があり、それぞれに応じた効能があるとする考えがありました。この五味とは、甘、苦、酸、辛、鹹(塩味)のことで、甘い、苦い、酸っぱい、辛い、塩っぱいといった5つの味覚から食べ物を分類したものであり、一人ひとりの体質や病態などに応じた取りかたが大切だと考えられていました。
 そこで、この五味を『薬味』と呼ぶようになり、薬としての品質や成分の特徴が定まりました。その後、調合薬の各成分、薬剤の種類や薬種のことを『薬味』と言うようになったようです。
 この考え方が日本に伝わると、まず生姜が薬味と呼ばれるようになったようです。当時、一般の家庭にも生姜はあり、医者が処方箋や口頭で「加薬味」と言って、家にある薬味を自分で加えるよう指示したのだそうです。そこで生姜の別称を「加薬味」、略して「薬味」や「加薬」と呼ぶようになったそうです。
 これが転じて、香辛料として料理に添える様々なものを指して「加薬味」、略して「薬味」や「加薬」と呼ぶようになったそうです。このため、現在では「かやく(加薬)」は、(現在の)薬味や、五目飯などに入れる肉や野菜などの具を指して言うようです。