エビのチリソース炒めのお話

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更新日:
 2012年12月23日


◎エビのチリソース炒め(2012年12月23日)

 日本では有名な料理の一つで、本格的な中華料理だと思っているかもしれませんが、実際には、現在、日本で作られているエビのチリソース炒めは、日本で改良された料理で、元々の中国料理とは異なるようです。現在、日本で知られているポピュラーなレシピは、中華料理人の陳建民氏が改良したものが元になっているそうです。
 中国料理の料理人である陳建民氏が、日本で中国料理店を開く際、四川料理の「乾焼蝦仁」を日本人の口に合うように改良したのだそうです。乾焼蝦仁とは、海老を薬味と豆板醤で炒めた料理で、四川料理らしく、辛味が強いようです。陳建民氏は、このままでは、一般的な日本人の口には合わないと考え、改良を加えたようです。
 当時は、まだ、日本人が豆板醤の辛味に慣れていなかったことから、ケチャップ、スープや卵黄を用いて辛味を抑えたそうです。また、調理法そのものを簡易化し、簡単に作りやすい料理にしたようです。陳建民氏の息子で、同じ中華料理の料理人である陳建一氏によると、現在のレシピが完成するまでは、生のトマトを刻んで入れたりするなど、様々な試行錯誤があったそうです。現在のレシピは、陳建民が晩年に完成させたものだそうです。
 ケチャップやスープの素を利用することによって、家庭でも簡単に作れるようになり、かつ、辛さが抑えられた事もあり、日本の大衆に受け入れられました。さらに、中華料理ブームに乗った食品会社の宣伝も手伝って一気に普及したようです。今日では、代表的な中華料理の一つとして、日本人に広く親しまれています。