コーヒーの効果

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更新日:
 2018年1月10日


◎コーヒーの効果(2017年2月27日、ヒトサラMagazine)
 コーヒーに含まれるカフェインには、胃液の分泌を活発にする効果があるので、健康な人が食後に適度に飲む分には、胃のはたらきが促進されて消化が進む効果があるのです。一方で、胃酸過多や胃潰瘍の人が大量にコーヒーを飲むと、胃液によって胃壁が荒れがちとなりますので、胃の調子が悪い方や空腹時には、コーヒーは控えたほうが良いでしょう。
 さらに現在では、コーヒーにはそれ以外にも様々な健康効果がある事が分かってきています。今回はコーヒーの効果を、さらに掘り下げて見ていきましょう。
 コーヒーのもたらすリラックス効果については、コーヒーが発見された当時から指摘されていましたが、現在は多くの実験によってその事が証明されています。脳がリラックスするとアルファ派が多く出る事が知られていますが、杏林大学の古賀良彦教授のグループの実験では、コーヒーの香りをかいだ時に他の飲み物より有意に多いアルファー派が計測されました。
 同時に、頭を使っているときにコーヒーの香りを嗅ぐと、認知や計算といった脳の働きが格段に向上するという実験結果も出ています。
 コーヒーの色・苦味・香りを生み出している「クロロゲン酸」という成分に、そのシミの元となるメラニンの発生を抑える働きがあったのです。
 また、この「クロロゲン酸」には脂肪の燃焼を促進するダイエット効果も認められています。運動の1時間位前に飲むと、最も効果が高いという実験結果が出ています。
 2006年にイギリスで発表された研究によると、22年間にわたり12万5000人を対象に調査を行った結果、1日に少なくとも1杯のコーヒーを飲む人は、肝硬変を発症する危険性が20%低下するという結果が出たそうです。肝硬変はお酒の飲みすぎが原因で起こる肝疾患ですから、お酒を良く飲む人にはコーヒーの効果がぴったりと言う事になります。
 また、コーヒー中のカフェインが肝臓や腎臓のはたらきを活発にし、アルコールの分解や排出を促進するので、二日酔い防止にも効果てきめんです。

◎コーヒーを飲むと、がんを予防できるってホント?(2008年3月27日、毎日新聞)
 いまや国民の3人に1人はがんになるといわれる時代。ここにきて、コーヒーのがん予防効果が話題です。本当ならコーヒー好きには願ってもない朗報ですね。

・検証1 毎日飲む人は肝臓がんリスクが51%も低下!
 これまでコーヒーといえば、飲み過ぎると胃が荒れる、眠れなくなるなど健康にはマイナスというイメージが少なからずあったものです。ところが、ここにきてコーヒーのがん予防効果が話題になっています。
 その発端となったのが、2007年に公表された厚生労働省研究班の報告。40~69歳の男女約9万人を10年間にわたって追跡調査した結果、肝臓がんになるリスクは、コーヒーをほとんど飲まない人よりも、毎日飲む人で51%、毎日5杯以上飲む人では76%も低下することがわかりました。
 この研究班の主任研究者で、国立がんセンターがん予防・検診研究センター予防研究部の津金昌一郎部長はこう話します。
 「この研究は、飲酒や喫煙、食事などの生活習慣を調べて、それらの違いによるがんの発生率を比較したものです。コーヒー好きの人は洋食が好きとか、タバコを吸うとか、お酒が嫌いとか他の生活習慣も絡んでくるので一概にコーヒーのおかげとは断定できないのですが、コーヒーをよく飲む人で肝臓がんの発生率が低いことは確かです」
 コーヒーのどの成分が肝臓がん予防に有効なのかも興味のあるところです。コーヒーといえば、カフェインがよく知られていますが……。
 「カフェインは緑茶にも豊富に含まれていますが、緑茶には肝臓がん予防効果は認められませんでした。それよりも、コーヒーに含まれるクロロゲン酸などの抗酸化物質が作用しているのではないかと考えられています」と津金部長。
 肝臓がんは誰でもなるわけではなく、C型肝炎ウイルスの持続感染から肝炎、肝硬変、肝臓がんへと進行するケースなどが知られています。それに対し、クロロゲン酸の抗酸化作用がウイルスや炎症に働きかけている可能性があるのだそうです。

・検証2 がん予防効果は糖尿病予防効果の恩恵?
 同研究班の調査で、コーヒーの予防効果は肝臓がんだけでなく、女性の大腸がん(特に浸潤結腸がん)、男性の膵臓がんでも確認されました。コーヒー飲用による結腸がん予防のメカニズムとしては、腸内の胆汁酸や中性ステロールの濃度を抑えられることなどが挙げられています。男性で同様の効果が見られなかったのは、飲酒や喫煙の影響が強いためと指摘されています。膵臓がんに関しては、男女差がある理由などはわかっていません。
 「大腸がんと膵臓がんへのコーヒーの予防効果は、まだ確実とはいえません。ただ興味深いのは、この3つのがんには糖尿病の人がなりやすいという共通点があること。コーヒーには糖尿病予防効果があることがすでにわかっています。糖尿病を防ぐことが、がん予防効果にもつながっているのかもしれません」
 津金部長はそう推測します。糖尿病は高血糖が続く病気。コーヒーをよく飲む人では食後血糖値の上昇が抑えられるとの報告があります。高血糖が続くとインスリンが多く分泌されるようになりますが、高インスリン状態では腫瘍増殖因子が増えることも確認されているそうです。

・結論 リスクも考えて適量を1日1~2杯でも十分な効果
 一方で、コーヒーについては過去に、膀胱がん、流産の増加、血圧の上昇、脂質の上昇などのリスクを示唆する報告もありました。
 「こうしたリスクとのバランスを考えると、いくらメリットがあるとはいえ、何杯も飲み過ぎないほうが賢明かもしれません。肝臓がんに対しては1日1~2杯でも十分に予防効果があるので、やはり適量を楽しむことが大切でしょう」と津金部長。
 ちなみに、インスタントや缶コーヒーが多い日本でも、フィルターやエスプレッソが多い欧米でも、ともにがん予防効果が示されているので、飲み方による影響はないようです。また、カフェインレスでも効くとも報告されているそうです。
(文・石井典子)(「毎日らいふ」2008年4月号より)

◎糖尿病予防にはコーヒー(2004年3月10日、産経新聞)
 10日発行の米医師会誌(JAMA)は、コーヒーを飲む量が多い人ほど、糖尿病にかかる危険が小さくなるとするフィンランド国立公衆衛生研究所の調査結果を伝えた。
 同研究所が35~64歳の約1万4600人を調査した結果によると、1日3~4杯のコーヒーを飲んだ場合、飲まない人に比べ女性で29%、男性で27%糖尿病にかかる率が減少。1日10杯以上飲んだ場合は、女性で79%、男性で55%の減少となった。
 因果関係は不明だが、コーヒーに含まれているクロロゲン酸が血糖値調整に間接的役割を果たしている可能性があるほか、カフェインが膵臓(すいぞう)からのインシュリン分泌を促進、血糖を減少させることも考えられるという。
 米ハーバード大研究チームなどが行った別の調査でも同様の結論が出ており、同誌は、糖尿病予防でのコーヒーの効用について、今回の調査が「疑う余地のない証拠」を提供したとしている。(共同)