岩国寿司

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更新日:
 2020年7月25日



◎岩国寿司(2020年7月25日)
 「岩国寿司(いわくにずし)」は、山口県岩国市周辺で作られる押し寿司の一種です。地元では「殿様寿司」や「角寿司」、とも呼ばれるようです。
 酢飯と魚の身を混ぜたものを木の器に詰め、その上を錦糸卵やレンコン、シイタケなどで飾ります。同様に何層も重ねてサンドイッチ状にして重しで仕上げる押し寿司です。一度に5升程の米を用いて作られ、重ね押し固めた後、木枠を抜いて1人前サイズに切り分けて食べます。
 具材には春菊や椎茸、錦糸卵に岩国名産の蓮根を使ったり、海老を乗せたりと、お店によって異なります。ちらし寿司のようですが、酢飯と具材がぎゅっと詰まって層になっており、ミルフィーユのような断片と錦糸卵を散りばめた彩り豊かな上層が食欲をそそり、老若男女に愛される郷土料理です。
 発祥は、岩国藩初代藩主の吉川広家が合戦に備えて作らせた保存食が町民にも広がったという説や、岩国藩主が、山の上の城に運搬するのが便利な食べ物の考案を料理番に命じて作らせたという説、武士が登城するときの保存食として考案されたという説、単に藩主への献上品として考案されたという説などがあり、はっきりしないようです。
 一般的には、次のように言われているようです。「岩国寿司」は藩政時代、初代藩主の吉川広家が料理番に命じて作らせた保存食だそうです。岩国藩の拠点となる岩国城は山の上にある山城で、水が入手しづらく、料理にも工夫が必要でした。そのため保存性のある食品が必要とされ、藩に仕える武士が岩国城に出仕する際に「岩国寿司」を持参していたとの説です。このように「岩国寿司」は岩国藩の殿様が作らせ、当初は武士の間でしか食べられなかった事から「殿様寿司」と呼ばれたというものです。明治時代になって武士以外の人々にも食べられるようになり、岩国の郷土料理として普及したとのことです。
 30年程前までは各家庭に専用の器が存在して、各家庭で作られていたようです。岩国では冠婚葬祭には欠かせない料理になっているようです。現在では、地元のスーパーや惣菜店でも普段の食事として気軽に購入できるようです。