ごまさば、胡麻鯖

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更新日:
 2020年3月3日


◎ごまさば(2020年1月15日)

 「ごまさば」とは、新鮮なマサバの刺身に九州特有の甘口醤油をベースにした特製のタレをかけ、たっぷりのゴマであえた福岡の郷土料理です。おろしショウガ、ワサビ、もみ海苔などの薬味を乗せる場合もあります。そのまま食べるほかにも、御飯に乗せて食べる、お茶漬けにして食べるなど、様々な食べ方があります。「ゴマサバ」というサバの種類がありますが、胡麻サバを作る時に「ゴマサバ」は使わず、「真サバ」を使います。
 いつ頃から「ごまさば」が福岡の郷土料理として親しまれていたのかは明確には分かっていないようです。博多の郷土料理を研究している中村学園大学非常勤講師の松隈紀生氏によると「正確な史料はないが、胡麻合えに新鮮なサバを入れたら美味しいだろうという発想で江戸の末期ごろから食べられるようになったのではないか」とのことです。(2015年10月6日、日本経済新聞、夕刊)醤油が各家庭に広まったのが江戸時代後期とのことで、江戸時代後期以降に広がったことは間違いないようです。
 そもそも「サバの生き腐れ」という言葉があるほどサバは足が早いと言われています。このサバを生で食べられる理由は2つあります。1つは、福岡は良質の漁場が近く、取った魚を半日後には食卓に並べることができるという恵まれた環境であることです。
 もうひとつの理由は、食中毒の原因となる寄生虫、アニサキスの種類の違いにあるそうです。東京都健康安全研究センターが全国のサバを調査した結果、太平洋側の主なアニサキス種は内臓から刺し身部分への移行率が約11%だったのに対し、日本海の主な種は0.1%にとどまったそうです。特に長崎と福岡産のサバは、100%が刺し身部分に移行しづらいアニサキスの種類だったそうです。ただし、調査を担当した同センターの村田理恵氏によると「アニサキスは酢では死なないので、冷凍するか火を通すしかない。生で食べるのはお勧めしない」とのことです。(2015年10月6日、日本経済新聞、夕刊)
 真さばのプリプリとした食感に特製たれ、ゴマの風味が加わり、ご飯にもお酒にもぴったりの一品です。一度食べたらやみつきになるほど美味しく、福岡では大人から子供まで、長く愛されている郷土料理だそうです。ごまさばは、秋冬にかけてが一番、美味しい季節だそうです。この時期、福岡に行ったら、絶対に食べないといけませんね。