オクラ

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更新日:
 2018年9月23日


◎オクラ(2018年9月22日)
 オクラ(英語: okra、中国語:秋葵、学名: Abelmoschus esculentus)は、アオイ科トロロアオイ属の植物で、一般的には、その食用果実を指します。高さ1~2mになる熱帯性植物で15~30cmの大きさの掌状の葉をつけます。原産地はアフリカ北東部(エチオピアが有力)と言われています。原産地や熱帯では多年草で、何年も繰り返し果実をつけますが、日本では冬越しができないため、一年草になります。
 エジプトでは紀元前2世紀頃からオクラを栽培していたそうです。その後、世界中に広がっていき、8世紀にはアフリカからスペインへ伝えられ、18世紀にはアメリカに伝わったそうです。現在、インドでは世界の生産量の7割を食べているそうです。日本には江戸時代末期に伝わったそうですが、この時は全く普及しなかったそうです。健康野菜という触れ込みだったそうですが、ネバネバする食感が当時の日本人には受け入れられなかったようです。その後、明治時代初期に再度、アメリカから日本に伝わり、これ以降、本格的に栽培が始まったようです。ところが当時は観賞用として扱われており、オクラが食用として普及し始めたのは1970年代に入ってからだそうです。
 和名は「アメリカネリ」です。「ネリ」とは同じアオイ科の「トロロアオイ」のことです。アメリカから伝わったため「アメリカネリ」と名付けられたようです。このほか、「陸蓮根(おかれんこん)」の異名があるほか、切ると若いさやがネバネバして糸を引くことから「青納豆」という呼び名もあるそうです。沖縄県、鹿児島県や伊豆諸島など、この野菜が全国的に普及する昭和50年代以前から食べられていた地域では「ネリ」という呼び名が一般的だそうです。
 「オクラ」という呼び名は、英語名の「オクラ(okra)」から来ています。英語の「okra」の語源は、西アフリカ、ガーナのトゥイ語(Twi)の「nkrama(ンクラマ)」からだそうです。その形状から「Lady's finger(婦人の指)」とも呼ばれるそうです。
 オクラはハイビスカスに似たクリーム色の美しい花を咲かせる植物です。オクラは葉のd根元に莢(さや)状の果実(オクラ)をつけます。その果実(オクラ)は数日で成長しますが、成長しきってないオクラが食用になります。オクラは成長しすぎると固くなり、食用に適しません。主要生産地である鹿児島県や高知県では、オクラの花も「花オクラ」として天麩羅やお浸しなどにして食用にするそうです。オクラ同様に粘り気があり、食卓を華やかに彩ってくれるそうです。
 現在、広く流通しているオクラは断面が五角形のものがほとんどですが、沖縄や八丈島では、角のない丸さや形も栽培されているようです。角オクラは10cm程度、丸オクラは15~20cmくらいに成長した段階の若い果実を食用とします。
 オクラはネバネバ野菜の代表ですが、このオクラ独特の粘りの成分は水溶性食物繊維のペクチンとムチンという複合タンパク質です。ペクチンには血糖値の上昇を抑え、血圧を下げる効果があります。ムチンは胃粘膜の保護やたんぱく質の消化を促進する効果があります。他にも、オクラはカロテンやビタミンB1、B2、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛や食物繊維などを含んでおり、栄養たっぷりな食材です。オクラは体の免疫力を上げる万能野菜と言えるのです。
 オクラの表面のうぶ毛は食感に良くないので取り除いてから調理します。水洗いしてから塩をまぶしてこすり合わせるようにすると簡単に取れ、緑色もさえます。へたは苦いので切り落として調理します。生食の場合はできるだけ細かく刻むとぬめりが増します。まずは小口切りにして包丁でトントンとたたくように刻みます。見た目の美しさを楽しむためには、輪切りにするとよいでしょう。へたのほうから厚みが均一になるようにして、オクラに直角に包丁をおろすように切っていきます。
 オクラは冷蔵庫に入れていても、あまり日持ちがしません。そのため、買ってすぐに食べない場合は、新鮮なうちに冷凍保存すると良いそうです。オクラを冷凍する時は、まず板ズリをして細かい毛を取り除きます。次にオクラをさっと茹でて水気を切り、冷ましてからラップで包んでフリーザーバッグに入れて冷凍するのが良いようです。冷凍オクラを使うときは、自然解凍しなくても凍ったまま切って使えますので、手軽にお味噌汁などにも使えます。
 オクラはゆで過ぎるとぬめり成分が逃げ、食感が悪くなり、ビタミン類が壊れてしまうため、産毛を塩で揉んで取り、サッと茹でていただくことをお勧めします。