山田うどん食堂

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更新日:
 2022年4月19日



◎山田うどん食堂(2021年8月24日)
 「山田うどん食堂」は正式な屋号は「ファミリー食堂 山田うどん食堂」で、埼玉県所沢市に本社がある山田食品産業株式会社(創業:1935年(昭和10年)1月、会社設立:1953年(昭和28年)9月15日、資本金:1億円、従業員:2,356名(2021年3月末現在)、代表取締役社長:山田裕朗(やまだひろあき))が運営している飲食店チェーンです。埼玉県を中心に関東1都6県に160店(直営店:152店、FC店:8店、2021年3月末現在)をチェーン展開しており、童謡「案山子」の歌詞にある「山田の中の一本足の案山子」をモチーフとした「かかしくん」と名付けられた赤いかかしが目印のお店です。
 もともとは、1935年(昭和10年)に山田量輔氏が所沢市日吉町に手打ちうどん専門店を創業したのが始まりです。当時、埼玉県所沢市一帯は、小麦の産地であったことから、地元の小麦を製粉してうどんを作っていたようですが、そのうち小麦から地粉をひく製粉工場を設立し、うどん屋などに販売していたようです。
 その後、太平洋戦争を経て、1953年(昭和28年)9月、有限会社山田製麺所を設立し、正式に製麺業に参入します。1959年(昭和34年)9月には所沢市上安松に製粉工場を建設し、さらに1964年12月には所沢市上安松に製麺工場を建設したものの、スーパーマーケットや病院などに営業に行っても、安値で買いたたかれ、麺の卸売りでは思うように儲からなかったそうです。そこで1965年(昭和40年)1月に所沢市金山町に「山田うどん 1号店」を開店し、現在のような食堂店舗の営業を開始しました。当時は1杯70円程度だったうどんを35円で販売して人気を呼んだそうです。
 1965年(昭和40年)5月には学校給食への麺類の提供開始し、全盛期には埼玉県所沢市、新座市、朝霞市、狭山市の160校学校給食にソフト麺を提供していたそうです。この麺が入っているビニール袋にかかしのマークが印刷されており、子供たちの記憶に残ったことから後に「埼玉県の県民食」と呼ばれるようになったようです。
 そして1966年(昭和41年)4月には、現在の山田うどんの原形となるドライブイン型うどん店を開店しました。このお店の繁盛ぶりを見ていた広い土地を持っている農家から「うちでも(店舗の運営)やらせて欲しい」と次々に申し出て、「山田うどん」を始めたそうです。当時はフランチャイズという言葉もない時代で、ロイヤリティーもなしだったそうです。条件は「うどんは山田製麺所から買う」という契約だったそうです。これによって「山田うどん」は爆発的に店舗数が増え、1970年代半ばの最盛期には280店舗まで拡大したそうです。一方、1966年(昭和41年)7月からは直営店の店舗展開も開始しています。
 1967年(昭和42年)5月には山田食品産業株式会社に社名を変更し、1969年(昭和44年)1月には本格的にFC店舗展開を開始し、日本初の回転看板(黄色の下地に赤いカカシが書かれ、回る看板)を導入しました。この「回転する看板」は日本初のことだったそうです。これは当時の山田裕通社長(現在の裕朗社長の父)が1970年代後半にアメリカを視察した際、ケンタッキーフライドチキンのカーネルおじさんの回る看板を見てひらめいたのだそうです。ちなみに「かかしマーク」は「やじろべえ」として1965年(昭和40年)1月26日に商標登録されています。(出願日は1963年8月28日で、登録0664852です。)
 昭和50年代(1975年以降)になるとファミリーレストランが台頭してきたため、それに対抗するために、うどん以外の丼やカレー、定食などを始めました。また、これを機に、それまでのFC店を直営に順次、切り替えていったそうです。これは、うどん単品ならオペレーションも簡単ですが、メニューが増えると対応できないFC店が少なからずあったからだそうです。また、この業態転換には顧客の声も反映されていたそうです。当時、主力のお客さんはブルーカラーの人達だったそうですが、彼らは「作業着のままではファミレスに入りづらいので、ファミレスに負けないようにメニューを増やして欲しい。」という要望もあり、メニューを増やすことになったそうです。
 1990年(平成2年)7月には山田うどん直営店が100店舗を達成し、その後もラーメン店や居酒屋なども経営しています。「麺」に対するこだわりは強く、セントラルキツチンである入間工場において日々改良を重ね、2017年には外国産小麦から国産小麦100%に変更すべく研究を続けた結果、これまでの山田うどんにはない「コシと風味」を兼ね備えたうどんを作り上げました。ただし、讃岐うどんのようなうどんではなく、柔らかい麺が特徴です。
 2018年(平成30年)7月には屋号を「山田うどん」から「ファミリー食堂 山田うどん食堂」へ改め、ロゴのかかしも改良しました。それまでのカカシは、口が「への字」でしたが、新しいロゴの口は「逆への字」で「にっこり」しています。メニューはファミリーや女性をターゲットとした商品の充実を図っています。それまでの客層は約8割が男性で、平日には9割にも達していたそうです。メインの顧客はトラックやタクシーの運転手、車で移動する営業マンで、「平日の昼は男たちのパラダイス」だったそうです。時代の流れもあり、ガテン系の男性客だけでなく、より幅広いお客さんに来店してもらえるように屋号やロゴを改良したそうです。そのため現在では「麺」料理だけでなく、カレー、チャーハン、丼ぶりや各種定食など、幅広いメニューを取り揃えています。
 「山田うどん」の麺が柔らかめというのは、創業時からの伝統だそうです。コシの強い硬い麺では歯が悪い人や年寄りが食べられない上、セットにした場合、ご飯ものとも相性が良いとの考えだそうです。「山田うどん」のうどんは、自家製麺したものをセントラルキッチンで茹でて冷やし、それをひと玉ごとに袋詰めしてチルド状態にして各店舗に配送しているそうです。一度、茹でた麺だから各店舗ではさっと茹でればすぐにお客様に提供できるそうです。また、チルド状態にしている間に水分が麺に浸透しているから麺が柔らかめになるそうです。

・かき揚げ丼セット



・かき揚げ丼
 かき揚げをうどんのつゆと卵でとじた「揚げ卵とじ丼」とも言うべき食べ物です。



・たぬきそば



・特製大えび天そば



・ネバとろそば



・ファミリー食堂 山田うどん食堂 本店
 住所:埼玉県所沢市大字上安松1032
 TEL:04-2995-2031
 営業時間:6:00〜23:00
 定休日:1月1日
 駐車場:有(50台)
 アクセス:西武鉄道、所沢駅から約1.2km
 カード:可