味のおぐら

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更新日:
 2021年1月17日



◎味のおぐら(2020年10月20日)
 宮崎県延岡市出身の甲斐義光さんが1956年(昭和31年)に宮崎市に開業したのが、洋食店「味のおぐら」です。甲斐義光さんは、タルタルソースのチキン南蛮を生み出した人です。ただ、当初はカレー、ステーキ、トンカツがメインのお店で、チキン南蛮は無かったそうです。チキン南蛮がメニューに登場したのは1959年(昭和34年)と記録に残っているそうです。その後、チキン南蛮が人気になり始めたのは、昭和40年頃からだそうです。
 味のおぐらのオープン当初は、なかなかお客さんが増えなかったそうです。そこで、活路を求めて甲斐義光さんは出身地である延岡市の人気洋食店「ロンドン」に修業にいったそうです。そこで、当時、賄い料理として出されていた「鶏からあげの甘酢がけ」に出会ったそうです。
 その後、修業を経て宮崎市に戻ってきた結果、「味のおぐら」の運営は順調になり、「味のおぐら」の2号店を宮崎市内に出す時、お世話になった「ロンドン」に敬意を表して、味のおぐらの第2号店を「洋食屋ロンドン」と名付けたそうです。1964年(昭和39年)にオープンした「洋食屋ロンドン」では、開店翌年の1965年(昭和40年)に「チキン南蛮」がメニューに登場したそうです。
 甲斐義光さんは、工夫をするのが好きだったそうです。エビフライなどに使っていたタルタルソースをチキン南蛮にかけたのも、工夫の一環だったようです。ただし、そのタルタルソースが現在の形になるまでには時間がかかったそうです。タルタルソースは煮切った米酢に5時間以上漬け込んだ玉ネギ、人参、キュウリをゆで卵と一緒に荒みじんにし、それらを砂糖入りの自家製マヨネーズの中に入れて作るそうです。甘酢に負けない濃い味で、チキンをこってりと覆うのが「味のおぐら」流だそうです。
 「味のおぐら」のチキン南蛮は、当初から変わらず、生後6カ月以内の鶏むね肉を使っているそうです。若鶏を使うのは食感が柔らかいからだそうです。火が通りやすくするのと、見た目を美しくするために包丁を入れて開いてのばし、軽く塩コショウをした後、小麦粉をまぶして卵液をつけ、180℃の油で7〜8分揚げ、キツネ色になったら完成です。
 揚がったチキンは油を切って、素早く甘酢の中に入れて2〜3分浸します。甘酢は蒸発しない程度に温めた状態をキープしており、鶏肉に味が染み込みやすくなっています。このチキン南蛮を皿に盛ったら、最後に特製のタルタルソースをかけて、おぐら自慢のチキン南蛮が完成します。全体的に甘めですが、これがおぐらの味なのだそうです。
 このタルタルソースをかけたチキン南蛮が有名になっていったのは、「おぐら」の店舗展開の影響のようです。「おぐら」は「洋食屋ロンドン」の後、宮崎県内と鹿児島に出店し、1971年(昭和46年)には、初めて延岡市に1号店「延岡おぐら店」をオープンしました。
 さらに、その後も延岡を拠点に大分にも店舗を展開し、ピーク時には20店舗近くになっていたようです。このような状況下、「洋食屋ロンドン」で人気となっていたタルタルソースのチキン南蛮は、「おぐら」各店舗でも売り出され、それぞれの地域で人気メニューとなり、有名になっていったようです。

・味のおぐら 本店
 住所:宮崎県宮崎市橘通東3-4-24
 TEL:0985-22-2296
 営業時間:11:00〜15:00、17:00〜20:30
 定休日:火曜日(※祝日の場合は翌日)、第1水曜日、第3水曜日
 駐車場:無
 アクセス::JR、宮崎駅から徒歩約12分
 カード:不可
 席数:92席
 オープン日:1956年(昭和31年)