ウエスト

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更新日:
 2023年11月12日



◎ウエスト(2022年9月30日)
 「ウエスト」は福岡県福岡市博多区に本社がある株式会社ウエスト(創業:1966年(昭和41年)3月、資本金:9,790万円、代表:若山和夫)が運営している飲食チェーン店です。北九州では「うどん」、「焼肉」のお店が有名ですが、これ以外にも蕎麦、中国料理、カフェなど、200店舗近くを展開している巨大企業です。しかも、それぞれの業態で「ウエスト」という同じ店名、統一ブランド(焼き肉店は「ウエスト」と「焼肉」が書かれた看板など)を展開している珍しいお店です。
 元々は、創業者の境豊作(さかいとよさく)氏が1966年に福岡市の郊外、福間町(現、福津市)に車でレストランに乗りつけて食事をするというドライブイン形式のレストランを始めたのが最初だそうです。境豊作氏は雑貨衣料品店を経営していたそうですが、アメリカ視察で見た「ハワード・ジョンソン(Howard Johnson、現在はホテルチェーン)」を参考にして新しいお店を作ったそうです。当時は高度経済成長の真っただ中で、生活スタイルがアメリカナイズされてきている中、ガラス張りのオシャレなレストランは新しいライフスタイルの先駆けとして大人気になったそうです。
 ちなみに店名の由来ですが、1号店の設計者が設計図の店名の所に暫定的に「ウエストサイド」と書いて提出したところ、境豊作氏が「ウエストサイドは長いから、ウエストにしよう」と言って、「ウエスト」に決まったそうです。そもそも「ウエストサイド」だった理由が不明ですが、道路の西側だったのでしょうか?
 「ウエスト」が大きく発展していく基礎は、2号店として開業した佐賀基山店(現在はうどん店のみ営業)だそうです。国道3号線沿いに洋食レストラン、天ぷら、焼肉、釜めし、お茶漬け、回転焼きの専門店を集めた「味のタウン」だったそうです。現在のフードコートの様な飲食店街を福岡と佐賀の県境近くの丘の上に作り、モータリゼーションの黎明期に多くの人気を集めたそうです。
 当時は競合も少なかったものの、徐々に競合店が増え、獲得できる土地も少なくなってきたことから「味の街」では採算が合わなくなってきたことから、当時、利益率が高かった「焼き肉」と「うどん」のお店を展開していったそうです。1989年(平成元年)に北九州市小倉南区に焼き肉の単独店をオープンさせた後、1990年代は焼肉の単独店をたくさん増やしたそうです。その後、バブルの崩壊とBSE問題(牛海綿状脳症、通称、狂牛病)などの影響が出てくると「うどん店」が好調になり、1999年頃からはうどんの単独店の出店が増えたそうです。このため北九州を中心に「ウエスト」といえば「焼き肉」と「うどん」というイメージが定着していったそうです。
 しかし、実際には様々なチャレンジをしてきて、沢山の失敗もしてきたそうです。現在、展開しているお店以外にもステーキハウス、カレー店、焼き鳥店、サウナなどを展開してきたものの、うまくいかず閉店しています。その意味では、守りではなく、次々と新しい業種、業態に展開していくのが会社の方針なのかもしれません。
 「ウエスト」の新しい展開としては、2010年10月から、うどん店で本格的なそばの提供を開始しました。うどん店の「そば」を強調するため、店内に設置した機械で自家製麺し、3玉まで同じ価格で麺を提供するというサービスを開始しました。
 さらに2010年11月には福岡市南区に手打ちそば専門店「生そば あずま」をオープンしました。ここでは、浅草の有名店で修業した社員を店長に据え、そば粉から自家製麺した手打ちの生そばを提供しています。また、うどん店の進化系として「うどん居酒屋」も展開しています。昼間は通常のうどん店営業で、17時以降は居酒屋メニューも提供するというスタイルです。
 私は、まだうどん店にしか行けていませんが、コスパが良く、味も良く、広く展開していける企業なのだと思いました。いろいろなお店に行ってみたいですね。



・かき揚げ丼セット(そば2玉)