玄品ふぐ

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更新日:
 2018年12月30日



◎玄品ふぐ(2018年12月20日)
 「玄品ふぐ」は、大阪市西区に本社がある株式会社関門海(かんもんかい、創業:1980年9月、設立:1989年5月、資本金:10億4,877万円、代表取締役社長:山口久美子)が運営しているとらふぐ料理のお店です。「玄品ふぐ」は山口聖二氏が大阪府藤井寺市に1980年9月、とらふぐ料理店「ふぐ半」を開店したのが始まりです。
 山口聖二氏は1961年(昭和36年)、大阪で寿司屋の次男として生まれたそうですが、小学校一のイチビリ(お調子者)と呼ばれ、高校の頃にはすでに「酒乱」だったそうです。ギャンブル好きだった山口聖二氏は大学に進学したものの、5日間通っただけで中退し、遊び回っていたそうです。そんな息子を見かねた父親は1980年9月に2000万円全額を出資し、半ば強制的にふぐ料理専門店「ふぐ半」を開業させたそうです。
 山口聖二氏は、当時、かなりの高級品だったふぐ料理を「てっちり1980円」という破格の安さで提供したそうです。これは、ふぐを下関の市場を通さず、生産地から直接、安価で仕入れを行うという方法でコストを下げ、実現させたそうです。この戦略が当たり、会社は急成長したそうです。
 1989年5月18日には株式会社さかな亭(現、関門海)を設立し、会社組織とし、従業員への暖簾分けをはじめたそうです。しかし当時はバブル期で、各店長の収入が激増した結果、店舗の経営がいい加減になり、業績が下降していったそうです。
 1999年7月に東京都港区新橋に関東1号店となる「下関ふぐ 新橋店(現、玄品ふぐ 新橋の関)を出店すると、1999年11月にのれん分け制度を廃止し、各店舗を営業譲渡により本社直営としました。
 また、この頃、山口聖二氏は社員に対し、「これからは金儲けをする会社から、社会の役に立つ会社に変わる。そのためには技術開発しかない。みんなも協力して欲しい。」と宣言し、研究開発部門を設置し、養殖ふぐの研究を始めたそうです。
 ふぐの養殖技術開発を進めたのは、店の成長によって需要に供給が追い付かなくなったことと、低価格で提供できる高品質なふぐへのこだわりだったそうです。「健康で美味しいフグ料理を大衆価格にするには、天然フグと同等の養殖フグを倒産覚悟で自社開発するしかない。」と決断したのだそうです。この研究開発への投資は、毎年2億円にのぼったそうです。
 天然ふぐと遜色ない味と旨味のある養殖ふぐを目指して研究、開発を進め、2002年に成功したそうです。このためか、2002年6月からは店舗名を「玄品ふぐ」に統一し、展開していきました。ちなみに2001年3月に株式会社関門海に商号を変更しています。
 2003年末には養殖フグの長期保存技術も完成させたそうです。これにより、安定して美味しい養殖フグを提供できる体制が整ったことになります。このため2004年11月からは、とらふぐ料理専門店「玄品ふぐ」のFC展開を開始しました。2004年11月にフランチャイズ店「玄品ふぐ 銀座一丁目の関」を開店しています。
 2005年6月には東京証券取引所マザーズに株式を上場しましたが、2005年11月、創業者、山口聖二氏が44歳の若さでバイク運転中の事故で亡くなってしまいました。この時(2005年11月)、店舗は86店、資本金2億7637万円、年商61億9100万円(2005年11月期)という状況でした。
 山口聖二氏の子供3人が約23%ずつの株式を相続しましたが、3人は一部を資産管理会社に売却した後、2007年2月に相続税を同社の株式約10%ずつで物納したため、上場企業では珍しく、一時、財務大臣(国)が筆頭株主となってしまいました。しかし、2007年11月に創業者一族の資産管理会社であるヤタガラスホールディングスが同社に対する株式公開買い付け(TOB)を実施し、これに財務省が応じ、筆頭株主がヤタガラスホールディングスになりました。また、同社は2007年10月にサッポロビールと資本業務提携を結ぶことを発表しており、TOB実施後の2008年1月にヤタガラスホールディングスからサッポロビールに同社株式が譲渡されています。
 この後、ふぐ以外の事業となる「玄品かに」、「玄品カレー」など、多店舗展開をした結果、2011年11月期に債務超過に陥りましたが、2012年5月に第三者割当増資を実施し、2013年3月期第3四半期連結決算で解消しています。2012年には、サッポロビールとの資本提携を解消しています。また2013年5月15日には営業利益、経常利益、当期純利益並びに営業活動によるキャッシュ・フローともに黒字を確保しました。その後、2016年8月1日には東京証券取引所マザーズから、東京証券取引所第二部に上場市場を変更しました。そして、2017年4月には海外店舗第1号店となる「玄品(GUENPIN)シンガポール」をシンガポールに開店しています。
 2017年11月1日には、店舗運営管理・フランチャイズ本部事業を「株式会社宗國玄品ふぐ」へ、東日本の直営店舗事業を「株式会社東國玄品ふぐ」へ、西日本の直営店舗事業を「株式会社西國玄品ふぐ」へ、それぞれ会社分割を行い、持株会社となりました。2018年4月には創業者である山口聖二氏の一族の山口久美子(戸籍上の氏名は田原久美子)氏が株式会社関門海の代表取締役社長兼COOに就任しています。
 「玄品ふぐ」は、とらふぐ100%だそうです。また、「てっちり1,980円」は創業者の山口聖二氏が設定した金額で、創業当時から変えていません。山口聖二氏の「とらふぐの美味しさをもっと多くの方に伝えたい」という想いを伝えるべく、今後も、この価格を維持していくとのことですまた、刺身は、一般的な薄造りではなく、「厚めに切った刺身」です。これは、「一番美味しいふぐの刺身」を研究してたどり着いた厚さだそうです。

・前菜6種盛



・湯引き



・てっさ



・五色唐揚げ



・てっちり