丸デブ 総本店

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更新日:
 2019年9月22日



◎丸デブ 総本店(2019年10月5日)
 「丸デブ 総本店」は、岐阜市内にあるラーメン屋さんですが、創業が大正6年(1917年)という老舗のお店です。岐阜市民に愛されており、岐阜市民のソウルフードと言われているそうです。お店のメニューは、「中華そば(400円)」と「わんたん(400円)」の2種類しかありません。大盛もなければ、わんたん麺もありません。しかも、値段が安い。令和の時代に400円のラーメンです。「すごい」の一言しか出てきません。
 店は神谷房昭氏の祖父、房治さん(故人)が創業しました。房治氏は東京、浅草の来々軒で修業したそうですが、大柄え太っていたことで客が名付けたということと、「丸く繁盛しますよう」にとの思いから「丸デブ」と名付けられそうです。
 新横浜ラーメン博物館(横浜市)によると、日本人向けのラーメンを初めて出したのは1910年(明治43年)の東京の店舗だそうです。当時、都市圏では食べられ始めていたようですが、全国的には普及していなかったようです。そんな時代に、東京の店で学んだ神谷房治氏が屋台から始めたそうですが、当初はなかなか売れずに苦労したそうです。
 1944年(昭和19年)頃に現在の場所に店を開いたそうですが、翌1945年(昭和20年)の7月9日、岐阜市中心部は米軍の空襲を受け、店は全焼してしまったそうです。辺り一面が焼け野原になったそうですが、「戦後のどさくさに紛れて土地を取られてはいけない」と神谷房治氏は店に居座り続けていたと房昭氏は伝え聞いているそうです。その後、何とか資金繰りをして食いつなぎ、数年後に店を再開し、房昭氏が生まれた頃には、元通り営業していたそうです。
 店内はテーブル席だけですが、相席が普通なようです。私と連れが入った時は、8人掛けくらいの大きなテーブルに案内されましたが、左側に1人客、その対面にも1人客がいましたので、連れと対面に座りました。後から来た人達は、何とも思わずにテーブル席に相席していました。地元の人のようです。相席が当たり前というお店も珍しいなと思いました。
 メニューは2種類あったのですが、私が入った時間は昼を少し過ぎていたので、店員の御爺さんが「ソバしかないよ」と言ってきました。最初は何のことか分からなかったのですが、「わんたんは売り切れ、中華そばしかない」、という意味だと理解し、中華そばを注文しました。(本当は、2種類、注文したかったのですが。)
 出てきた中華そばは、ラーメン丼ではなく、蕎麦やうどんに使うような和風の丼で、しかもスープが並々と入っていました。私のテーブルは木製でしたが、きっと、このテーブルを食べたら、スープが染み込んでいて、一番、美味しいのではないか、と思いました。(テーブルに丼を乗せて、横にスライドさせて私の目の前に置いてくれたのですが、絶対、スープがこぼれますね。1日、何回もスープをこぼしているのですから、テーブルが一番、美味しいのではないかと思うのです。)
 中華そばは、細麺のしかも丸い断面の麺で、コシがないのですが、昔懐かしく、これはこれで有りだなと思う味でした。安心して食べられる味、という感じでしょうか。私の斜向いに後から来た男性は、「ソバしかないよ」の声に、何もためらわず、「ソバ2つ!」と注文していました。1杯目は何もかけず、何もせず、そのままズズズッと食べ、2杯目には胡椒をたっぷりかけて食べていました。きっと地元の常連さんなのでしょう。食べ方が決まっているのでしょう。一人で2杯というと多いような気がしますが、値段が安いので、気にならないですね。
 ただ店員さんが、御爺さん2人、御婆さん2人で、「この先、大丈夫か?」と心配になってしまいました。岐阜市民に愛されている中華そば、ずっと変わらない味を伝えていって欲しいですね。







・中華そば



・丸デブ 総本店
 住所:岐阜県岐阜市日ノ出町3-1
 TEL:058-262-9573
 営業時間:11:00〜18:30頃(売り切れ次第終了)
 定休日:6日、16日・26日
 駐車場:無
 アクセス:JR、東海道本線、岐阜駅、北口より、徒歩13分
 カード:不可
 席数:33席
 オープン日:1917年