角平(かどへい)

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更新日:
 2022年4月7日



◎角平(かどへい)(2022年4月27日)
 「角平(かどへい)」は、「つけ天」という料理で有名な横浜市にある蕎麦屋さんです。「つけ天」とは、「天ぷらをつけたつゆで食べる盛り蕎麦」だそうです。「角平」という店名の由来は「平沼(お店がある場所の地名)の角にあるから」という単純なものです。
 戦前はカツ屋を営んでいたそうですが、1950年(昭和25年)に先代の女将、藤江婦美子氏が「蕎麦屋 角平」を創業しました。藤江婦美子氏は竹を割ったような性格で、店の名付けで分かる通り、明快な発想を好む人だったそうです。蕎麦を愛する藤江婦美子氏は日頃から、「もり蕎麦ではもの足りないが、天ぷら蕎麦では蕎麦が死んでしまう。」と考えていて、しこしことした蕎麦と衣がふやけずにおいしく食べられる天ぷら、「海老も蕎麦も活きる料理はできないか」と研究を続けたそうです。
 そして辿り着いたのは「いっそ、蕎麦と熱い汁を別々にしてはどうか」というものだったそうです。この料理が、全国の「天ざる」や「天せいろ」の元祖となったそうです。しかし、当初、店の職人さんは「邪道だ」と大反対したそうです。そのため、しばらくは賄いとして食べたり、知人に裏メニューのように提供していたそうですが、美味しいという評判が徐々に広がり、1960年(昭和35年)にメニューに加えだそうです。すると、あっという間に看板メニューになったそうです。
 また、1959年(昭和34年)頃、神奈川県庁の方の紹介で、初代、自民党副総裁の大野伴睦氏が来店したそうです。大野氏と初代女将は昵懇の仲になったそうです。すると、当時の総理、岸信介総理が箱根に静養に行く途中に大野氏の紹介で訪問したそうです。それ以降も、岸氏は何度も「角平」を訪れ、その紹介で重光葵、元外相も来店したそうです。しかし、重光氏はまもなく死去してしまい、岸氏は彼を悼んで「一椀蕎麦に旧友を憶ふ」という直筆の色紙を「角平」に贈ってくれたそうです。
 お店は、1993年頃、改装したそうですが、柱の位置などはそのままで、創業当時の趣を残しているそうです。一番人気のつけ天そばは、アツアツのつけ汁に豪快な海老天、特製の手もみ蕎麦です。「そばの風味を味わうにはつけそばに限る」と先代が考案した料理を現代まで受け継いでいるお店です。

・つけ天

・角平(かどへい)
 住所:神奈川県横浜市西区平沼1-36-2
 TEL:045-321-4341
 営業時間:11:00〜20:30
 定休日:火曜日、年始、夏季
 駐車場:有
 アクセス:JR、横浜駅、東口から徒歩約5分
 カード:不可
 席数:84席(テーブル:40席、座敷:44席)
 オープン日:1950年(昭和25年)11月