ねぎし

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更新日:
 2020年8月10日

追記:
 2022年10月15日


◎ねぎし(2020年7月25日)
 「ねぎし」は、東京都新宿区西新宿にお本社がある株式会社ねぎしフードサービス(創業:1969年10月、資本金:5,000万円、年商:71億円(2019年11月)、代表取締役:根岸榮治)が運営している「牛たん・とろろ・麦めし」を看板に掲げたお店です。東京都内を中心に40店舗(2020年8月現在)を運営しています。
 創業者の根岸榮治(ねぎし・えいじ)氏は福島県出身いわき市出身で、東京で大手百貨店に勤務していたそうです。実家は時計やメガネなどを扱う昔ながらの貴金属店だったそうですが、1968年に倒産の危機となり、勤めていた東京の百貨店を退職して、故郷に戻ったそうです。しかし、父親の会社が倒産したのを機に、1969年に「ねぎしフードサービス」を設立し、飲食店ビジネスを開始したそうです。
 経営セミナーに参加して「今、カレー専門店が流行っていますよ。」と聞いて、福島県いわき市にカレー専門店を開いたそうです。国民金融公庫から借りた300万円を元手にオープンしたそのお店は、想像をはるかに越えて大ヒットしたそうです。
 ヒットの波に乗った根岸氏は、その後も、札幌ラーメン、コーヒーショップ、イタリアンレストラン、高級魚の炭火焼き店、ファミリーレストランなど、東京でブームになり出した業態の店を、茨城県日立市から仙台市までの250kmの範囲内で次々に出していったそうです。
 東京で流行している業態を地方に持ってくると、物珍しさも手伝って最初のうちは行列のできる店となったそうですが、5年もたつと駄目になったそうです。はやり物を持ってくるだけで料理も従業員も育てなかったため、後から真似をした地元の飲食店にかなわなくなったそうです。当時の根岸氏は、店が儲かればそれで良いという考え方で、はやり物を見つけてきて、それがダメになったらまた別のはやり物を見つけてくれば良いと思っていたようです。しかし、1970年代後半のある日、お店で働いていたスタッフ全員が突然、50m先に出来たライバル店に移ってしまうという事件が発生し、考え方を改めたそうです。
 そこで商品として選んだのが「牛たん」だったそうです。当時、仙台に住んでいた根岸氏は週に2、3回、牛タンを食べていたそうですが、牛たんは、全国的にはほとんど知られていなかったそうです。ただ、今後、少しずつ認知されていく商品だと考え、また当時は「男性がお酒のつまみとして食べている印象が強かった」牛たんを、「女性も気軽に食べられる商品」にするため、とろろと麦めしをセットにした「定食」として提供することにしたそうです。牛タン、麦めしとテールスープに健康的な「とろろ」を組み合わせた「ねぎしセット」は、現在でも提供されており、この組み合わせは当たり前のように思いますが、この組み合わせを初めて考え、提供したのは、「ねぎし」なのだそうです。
 そして出店場所として、それまでの南東北エリアではなく、東京を選びました。それは、日本で一番市場性があると判断したからだそうです。商品を牛たんに絞り込んだり、出店場所を東京に限定したのは、いわゆる「ランチェスターの法則」に則ってのことです。ランチェスターの法則には「グー・パーの理論」というものがあり、最初のうちは握りこぶしのグー≠ぐりぐりと突き刺すような一点集中主義でやるべきで、その後成長期に入ったら手のひらをパー≠ニ広げるイメージで、店舗数を同一地域内で増やしたり、商品の種類を増やすことで後発のライバルの追い上げを退けるといいます。根岸氏は、このやり方を素直に実践していったそうです。
 そこで1981年6月に新宿、歌舞伎町に「牛たん ねぎし」の1号店をオープンしました。ただ、最初は苦労したようです。「ねぎし」も「牛たん」も知名度がないため、2年ほどは売上が伸びなかったようですが、ようやく3年目から徐々に客足が伸びていったそうです。そして1984年頃、新宿西口店に2号店を出店したそうです。すると場所柄からか、サラリーマン層から絶大な支持を受け、思いがけず行列店になったそうです。
 現在、牛たんのほかにも豚肉や鶏肉、牛カルビのメニューもあります。これにはいくつかの理由があるようです。1つは、1990年代後半になって世間での牛タン人気による牛タン不足だそうです。それまでは牛タン一筋のねぎしでしたが、新しい商品を開発する必要が生じたそうです。そこで開発したのが、牛肉の中でも希少な部位の肉を使って、特製タレに漬け込んだ「ブラッキー」という商品です。雄牛の「BULL」、牛肉を食べて幸せな気分になっていただけるよう願いを込めた「LUCKY」を合わせた「BLUCKY:ブラッキー」が名前の由来だそうです。
 また2001年、2003年にはBSEという問題が発生しました。これによって牛タンや牛肉が手に入りにくくなりました。そこで新しく開発した商品が豚や鶏です。「牛たん・とろろ・麦めし」を中心として、これだけではない新しいスタイルに変わっています。また、店舗も東京都内だけでなく、3店舗は横浜市内にあります。都内にいて美味しい牛たんを食べたくなったら、是非、行きたいお店ですね。



・ねぎし&がんこちゃん(白たんうす切3枚+赤たんうす切3枚)



・ねぎし&ブラッキー(白たんうす切&牛カルビ)





・むぎ飯



・とろろ



・スープ



・ねぎし 歌舞伎町店
 住所:東京都新宿区歌舞伎町2-45-2 ジャストビル 1F
 TEL:03-3232-8077
 営業時間:11:00〜15:00、17:00〜23:00
 定休日:無
 駐車場:無
 アクセス:JR、新宿駅、東口から徒歩約10分
 カード:可(VISA、JCB、Diners、AMEX)
 席数:40席
 オープン日:1981年6月
 ※ 歌舞伎町店(1号店)は2021年11月28日で閉店